まずはこんな小話から。
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ヨーロッパ観光の名所、スイスのレマン湖のほとりで
スイス人が釣りをしていた。
しばらく見ていた日本人が『何しているんですか』と聞いた。
『いや、魚を釣ろうと思って』と答えると、
『釣れませんね。いっそ底網かけてバーッと捕ったら』と日本人。
『底網かけて捕ってどうする』と逆にスイス人が聞く。
『市場で売ればいいじゃないか』
『儲けてどうする』
『景色がいいからこの辺の別荘を買えばいい』
スイス人が『別荘買ってどうするの』
日本人いよいよ困って
『釣りでもしてればいいじゃないか』。
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こんな幸福論の破綻は世に満ちています。
たくさん魚を取る
市場で売って儲ける
別荘を買う
これらは、とりあえず今はこれを目指す、という当面の目標です。
人生の通過駅です。終点ではありません。
だから、達成すると、必ず「それからどうする?」となります。
ふと気づくと、同じことの繰り返しであることにぼんやりした不安を覚えます。
まずは合格、次は就職、そろそろ結婚、と変化する生きる目標と
「生まれてきたのはこれ一つ」という人生の目的とは
まったく性質の違うものなのです。
この違いを知ることは容易なことではありません。
お釈迦様は生涯かけてこの違いを鮮明にされています
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