2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧
【慈悲(2)】 人間の慈悲には『差別がある』と、お釈迦様は説かれています。 これも一つの事例を通してお話しましょう。 アフリカで飢餓に苦しむ子供の映像がテレビに映ると、 慈悲深いお母さんなら、 「うちの子と同じくらいの歳なのに、 どうしてこんな…
【慈悲(1)】 ■仏教では人間の慈悲には、三つの欠点があると説かれていますが、 今日はそのうち『盲目の慈悲』という問題点を 掘り下げてみたいと思います。 ■「エニグマ」とは、当時、解読不可能といわれていた ナチスドイツの誇る暗号です イギリスは、…
とても人には言えない心を一人一人が抱えている、と 仏教では説かれています。 そのことを卑近な例で過去2回、お話いたしました。 親にも言えない、夫にも妻にも言えない、 こんな心を持っていることが知られたら、 みな「悪魔」と叫んで逃げ出すだろう、 …
『サトラレ』という映画があります。 半径10メートル以内の人に、自分の心がさとられてしまう という特殊な人の話です。 ある登場人物は、自分がサトラレだと分かった時から、 極度に人と接するのを恐れ、 無人島でひきこもりの生活を送るのでした。 気持…
【意業(2)】 政治家が説くところを、 差別の視点を持たないように努めて、 虚心坦懐に聞いていると 護憲派といっても、改憲派といっても、 右派、左派といっても それぞれにもっともな意見を言っている気になります。 彼の活動には意義がある、耳を傾ける…
SNSやライン上での発言が、第三者の手によりリークされ、 不倫や不正が発覚する事件が相次いでいます。 「あんなメールを送らなければ良かった」 とどれだけ悔やんでも後の祭り、 そのメールは動かぬ証拠として衆の目にさらされ、 次々とリツイートされ拡…
【愛別離苦(4)】 私よりもう一つ前の世代の人なら誰でも知っている、 南こうせつの『神田川』も、愛別離苦が歌詞に綴られています。 神田川のほとり、三畳一間のアパートで 若い男女で同棲しているのですが、その女心を歌ったものです。 なんといってもあ…
■リューマチで絵筆を握れなくなった晩年のルノワールは 筆を持つ手を包帯でグルグル巻きにして、 執念でキャンバスに向かい続けました。 才能を発揮できない無念さを、 次のように語っています。 「手足がきかなくなった今になって、 大作を描きたいと思うよ…
【どうして人は別れねばならないのでしょうか】 愛する家族を亡くした時や、 最愛な人の失恋などに直面した時に、 多くの人が自問自答することです。 仏教では、『諸行無常』は真理であり、 『会者定離 』も世のならいである、と説きます。 ▼会ったならば、…
【愛別離苦(1)】 「♪しゃぼん玉とんだ 屋根までとんだ 屋根までとんで こわれて消えた♪」 よくうたわれる「しゃぼん玉」のはじめの一節ですね 作詞は野口雨情。 大正九年、雨情は童謡の全国キャンペーンをしていました。 ちょうど四国徳島にいた時です。 …
【業界(4)】 あなたは「一目ぼれ」の経験はありますでしょうか。 一目見て、ビビッときた。 目と目が合ったときに、落雷が落ちたような衝撃、 そのときから恋におちた。。。そんな経験。 そんな人を「運命の人」と呼びますが、 その運命は、神や霊が引き…
【業界(3)】 「仏、一音をもって説法を演説したまう、衆生類にしたがって解を異にする」 とお釈迦様は説かれています。 仏(お釈迦様)が一つのお声で説法されていても、 聴衆はそれぞれの業(過去にその人がしてきた行為)にしたがって 異なった理解をす…
【業界(2)】 竹内薫『99.9%は仮説』の中に、 “天文学の父”ガリレオ・ガリレイの逸話が 次のように紹介されています。 面白いので、文章の一部を抜粋します。 ====== 1610年の4月のこと。 ガリレオはイタリアのボローニャに24人もの大学…
仏教に「業界(ごうかい)」という言葉があります。 (ぎょうかい)と読まずに、(ごうかい)と読みます。 「業」とは、インドの言葉で「カルマ」といい、 「行為」のことです。 一人一人、今まで【見てきたもの】【聞いてきたもの】 【話してきたこと】そし…
前回より『三業』の中で『意業』を最も重視するのが仏教だとお話ししております。今回お話ししたいのは、三業の中で、 最も激しくタネをまいているのも『意業』である、ということです。 『身業』こそ、駅行ったり、会社行ったり、 立ったり、しゃがんだり、…