2019-01-01から1年間の記事一覧
【懈怠(1)】 仏教で教えられる6つの善い行い、『六度万行』(『六波羅密(ろくはらみつ)』ともいう)の一つに『精進』があります。 人が見ていようが見ていまいが裏表なく、コツコツと継続して努力することです。 『精進』の反対を仏教では『懈怠(けたい…
【逆境(1)】 勤めていた会社の経営が傾き、リストラの憂き目に遭った30代の技術職の男性。 なんてオレは不運なんだ、といったんは我が身の境遇を恨んだものの、 まもなく彼の技術力を高く買ってくれる外資系のベンチャー企業があり、 そこで重要なポジシ…
【慢(1)】 人をほめるのは良いことですが、 その人が自分に近い人だった場合、 ともすると自慢話になって人を不快にさせることもあるので、一定の注意が必要です。 たとえば「すごい知人」「すごい家族」「すごい配偶者」を語る時は気をつけましょう。 「…
【諸法無我(1)】 人間の身体は約60兆の細胞でできており、 そのうち約4000億個の細胞が1日で死に、1日で生れるとのこと、 1日に4000億個の細胞が新陳代謝しているということは、 1時間に約167億個、1分間に約2.8億個、1秒間に約467万個、 このわずか時計の…
【瞋恚(1)】 仏教では「怒りの心」を『瞋恚(しんい)』といい、 108の煩悩の中でも特に私たちを苦しめ悩ませる三毒の煩悩の1つに数えられます。 お釈迦様は「気をつけなさい」と、重ねて怒りの恐ろしさは説かれているので、 当メルマガでも、さまざまな怒…
【御同行(2)】 20代の日本の商社マンがロシアの貿易商アレクセイ氏との商談に臨むにあたり、 『ロシア人との交渉入門』を読み込んで準備したものの、商談は失敗。 落胆する彼に百戦錬磨の上司はこうアドバイスしたと言います。 「君はロシア人を勉強するよ…
【御同朋(1)】 2014年にジェイソン・ロバートというユーチューバーが行った実験は、 アメリカにおける黒人差別の実態を浮き彫りにするものでした。 まず白人であるロバート本人が、 路上駐車してある車(実は自分の車)のドアに針金のような物を差し込…
【平生業成(1)】 「最後の審判(Last Judgement)」は、 ゾロアスター教およびアブラハムの宗教(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教)が共有する終末論的世界観で、 神が世界の終わりにあらゆる死者をよみがえらせて裁きを行い、 永遠の生命を与えられる者…
【無常(1)】 5年ぶりの免許の更新に行ってきました。 新しい免許証を手にして「老けたなあ」とちょっぴり嫌な気持ちになりました。 5年前の自分が写った今までの免許証と歴然と違う今回の免許証の老けた顔に、 否応なしに老いを自覚させられたのです。 …
【人生の目的(1)】 ニーチェは『道徳の系譜』に、 生きる意味がはっきりすれば「人間は苦悩を求め、欲しさえする」と書いています。 “人間は苦しみには強い、しかし意味のないことには耐えられない存在だ” とニーチェは言うのです。 もしあなたが中東のど…
【為政者(1)】 日韓関係がぎくしゃくしていますが、 両国の世論が「向こうが頭を下げない限り、別に無理に仲良くする必要はない」と反日、嫌韓の風潮が強いので、 安倍首相も文大統領も自分から歩み寄ることはできない状態です。 世論の動向は、選挙を意識…
【生死の一大事(1)】 台風19号の際、二階幹事長が 「まずまずには収まったと感じている」 と述べたことが、不謹慎だと世論に叩かれましたが、 ああいう立場の人ですから、荒川決壊、福島原発事故など国難ともいえる最悪のシュミレーションも想定していたの…
【愛欲(1)】 親鸞聖人は『教行信証』に『愛欲の広海に沈没す』と書かれています。 「愛欲の心が広い海ほどあり、沈みきっている親鸞だ」との告白です。 海面に顔を出したり沈んだりアップアップしている、というのではない、 完全に沈みきってしまってい…
【因果応報(1)】 『心配事の9割は起こらない』という本が25万部突破のベストセラーです。 もし病気だったら、もしリストラされたら、もし別れ話だったら、 と何かといろいろ考えすぎてストレスを抱えることが私たちにはあるので、 取り越し苦労はやめまし…
【因果応報(1)】 親鸞聖人は「卜占祭祀をつとめとしている」ことを 「かなしきかなや」“嘆かわしいことだ”と書き残されています。 「卜占(ぼくせん)」とは占いのことです。 昔も今も占いにすがる人はあとを絶ちません。 「今日の運勢」や「ラッキーカラ…
【かなしきかなや(2)】 親鸞聖人は「天神地祇をあがめている」ことを 「かなしきかなや」“嘆かわしいことだ”と書き残されています。 「天神」とは天の神、「地祇」とは地の神です。 日本人は何しろ「神」と名が付くものがあると、 手を合わさないとバチが…
【かなしきかなや(1)】 「かなしきかなや道俗の 良時吉日えらばしめ 天神地祇をあがめつつ 卜占祭祀つとめとす」(悲歎述懐和讃) 親鸞聖人のお歌です。 最初の「かなしきかなや」とは、 “なんと悲しいことだろう、情けないことか”ということですから、 親…
【財欲(1)】 おカネを「どうやって手に入れるか」に悩む人はあっても、 おカネを「何に使うか」に悩む人はほとんどありません。 人類の知りたいこと、求めてやまないこと、古今東西変わらぬニーズは 「どうしたらおカネを自分のものにできるか」です。 手…
【瞋恚(2)】 先回のメルマガでお釈迦さまの「怒りに怒りをもって報いるは、げに愚かもののしわざなり」のお言葉をお話ししました。 この釈迦の一節は 「ののしられた時ののしり返し、怒りには怒りで報い、打てば打ち返し、闘いを挑まれ闘い返す、それはは…
【瞋恚(1)】 怒っている相手に対応する際、大事なポイントがあります。 それは「こちらは怒らない」ということです。 相手が声を荒げるほど、こちらは静かな声で、 穏やかに応ずるのがよいのです。 2008年アメリカ大統領選挙での候補者のテレビ公開討論の…
【教行信証(2)】 『ローマ人の物語』で知られる作家、塩野七生の言葉が心に残りました。 「私は今必要があってマキャベリの論文や手紙を訳しているが 彼の筆になる500年前のフィレンツェ方言風のイタリア語をまず声を出して何回も読んでいるうちに マキャ…
【教行信証(1)】 お釈迦さまの説かれたことがお弟子の手によって書き残されたのがお経です。 その一切を「一切経」といい、その数は七千余巻に上る膨大なものです。 その七千巻の中でも、親鸞聖人が特に重視されたお経が 「大無量寿経」「観無量寿経」「阿…
【布施(1)】 最近でこそ少なくなりましたが、 一昔前の山間部の村では、川に一本の丸太を横たえただけの丸太橋がいたるところにありました。 そこで生活する村人に伝わるのが「丸太橋」の教訓です。 お互いの主張がぶつかってけんかになりそうになると 「…
【人生の目的(3)】 ルソーは「人間は呼吸するために生きているのではない。何かをするために生きているのだ」と言いました。 その“何か”とは何か、はっきりしている人がどれくらいいるでしょうか。 何のために生きているかわからない人間の実態を室町時代…
【人生の目的(2)】 「人間は呼吸するために生きているのではない。何かをするために生きているのだ」 とルソーは言いました。 この言葉に「そりゃそうだろう」と頷いても、 「ではあなたにとってその“何か”とは何ですか」の問いに即答できる人は少ないか…
【人生の目的(1)】 どんな行動にも目的があります。 【タクシーに乗る】という行動も、【どこそこに何時までに行く】といった目的があります。 目的がないのにタクシーに乗っていれば、時間とお金がどんどん無駄になるだけです。 【勉強する】という行動…
【流転輪廻(1)】 石器時代の人類は、1人が1日で消費するカロリーは4000カロリーでした。 これは食物として摂取するエネルギーだけでなく、 道具、衣類、たき火などに使うエネルギーを含んでの数値です。 では現代に生きる平均的なアメリカ人はどうかといえ…
【布施(1)】 南アフリカの優勝で幕を閉じたラグビーワールドカップ、 日本中が盛り上がりました。 話題になった一つが、 敗れたチームが試合後に花道を作って勝者を称える「ノーサイドの精神」です。 多くの日本人が感銘を受けました。 「ノーサイド」の精…
【業界(1)】 私たちは自分の思いを理解してくれない人を 鈍くて、頑固で、思いこみの激しい人、と決めつけてしまいがちです。 しかし必ずしもそうとは限りません。 むしろそう決めつけてしまっている人の方が、 頑固で思いこみの激しい、というケースは少…
【占相(1)】 お祓いビジネスというのをご存じでしょうか。 「あなたには霊が憑いている。お祓いしなければならない」 と自称霊能者が声をかけるビジネスのことです。 十人に声かけると一人くらいは信じてお金を出すそうです。 そもそも悩みがあって霊能者…