親鸞に学ぶ幸福論

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2019-01-01から1年間の記事一覧

親鸞閉眼せば・・・遺骨の意味とは

【葬儀(1)】 『親鸞閉眼せば賀茂川に入れて魚に与ふべし』 親鸞聖人晩年のお言葉です。 賀茂川は京都に流れる有名な川ですが、 晩年を京都で過ごされた親鸞聖人には、 賀茂川はなじみ深い川だったのでしょう。 「あの賀茂川に私の亡骸を捨ててくれ、そし…

石川五右衛門辞世の句「石川や浜の真砂は」

【貪欲(1)】 「石川や 浜の真砂は 尽きるとも 世に盗人の 種は尽きまじ」 石川五右衛門の辞世と伝えられる歌です。 “川浜の砂がたとえ尽きることがあろうとも、この世の中に盗人がいなくなることはない、 なぜなら盗人の種が尽きることがないからだ”という…

自損損他とはどんな意味か、具体例を紹介

【自損損他(1)】 仏教に「自損損他」という言葉があります。 『自損』とは自分が損すること、 『損他』とは他人を損させること、 よって『自損損他』とは、自らが不幸になり、人をも不幸にさせることです。 「自利利他」の対義の言葉です。 お釈迦様は、…

「言わない」「やらない」という形の親切

【布施(1)】 『布施』とは、今日の言葉で「親切」のこと。 和やかな笑顔で人と接する『和顔悦色施(わげんえっしょくせ)』、 優しい言葉をかける『言辞施(ごんじせ)』、 席を譲る『牀座施(しょうざせ)』など、 数々の布施行が仏教には教えられていま…

常に不安な人といつも心穏やかな人との違いはどこにあるか

【因果の道理(1)】 以下はお釈迦様のお言葉です。 「善いことをしたならば、安心していなさい。 その善いことが、ずっと昔にしたことだとか、遠いところでしたことであっても、安心するがよい。 人に知られずしたことであっても、安心していなさい。 それ…

AI時代の人間のあり方を問う

【信心(1)】 AI(人工知能)の躍進はめざましく、 つい10年前までは人工知能がチェスや将棋に勝った程度の話題が報じられていたのが、 今や医師の診断もAIに頼った方が誤診がなく、 会社でも社長や上司の判断よりもAIの方がずっと収益が上がり、 政…

ウソは因縁和合して発覚する

【因縁和合(1)】 今年8月岡山県の市議会議員が、入院すると偽って議会を欠席し、 北陸を巡る豪華客船の観光ツアーに参加していたことが発覚しました。 岡山から遠く離れた北陸だからばれまい、と思っていたのでしょうが、 まぬけなことにツアー中、いつの…

トルストイが命をかけて欲したもの

【生きる意味(1)】 「トルストイの如きは日本の法然や、親鸞の宗教を知ったら、誰よりも先に随喜する人ではなかったかと思うのだ」 『出家とその弟子』で知られる作家の倉田百三の言葉です。 倉田百三はこう書き残した心情をよく知るには トルストイが求…

無財の七施の1つ、身施とはどんな意味か、その実践とは

【身施(1)】 お釈迦様が説かれた『無財の七施』の一つ、『身施』についてお話しします。 『身施』とは、自分の体を使って、他人のため、社会のために奉仕、労働することです。 今日の言葉で言えばボランティアですね。 被災地に仕事を休んで行くボランティ…

大切なものが大切なものと知らされるとき

【無常(1)】 千葉県の長期停電から復旧した人がアップしたツイッターが拡散されています。 「明るい部屋で、エアコンつけて、youtubeで音楽聞きながら見もしないテレビをつけてる。なんて幸せなんだろう」 失って初めてありがたみを知る、といわれますが、 …

治らない人のための情報がない

【人身受け難し(1)】 仏教に教えられているのは「なぜ生きる」の答えです。 「なぜ生きる」とは砕いて言えば 「(必ず死ぬのに)なぜ生きる」ということであり、 「(どんなに苦しくても)なぜ生きる」ということです。 人は必ず死んでいくのに、 なぜそれまでさ…

見るもの聞くもの広告宣伝の世の中

【説法(1)】 現代社会は新聞や雑誌、テレビ、インターネットなど見るもの聞くもの 広告宣伝がシャワーのように降りかかる世の中です。 「こっちの水は甘いぞ」とばかりに、 あらゆる技法を駆使して迫ってきます。 毎日の生活が、無数のネオンの看板がギラ…

「死んだらどうなるか」知らない世界への不安

【生死の一大事(1)】 「死んだら私はどうなるんだろうか」 こんな問いを考えられたことがありますでしょうか。 お釈迦さまはこの問いこそ万人が答えを出さねばならない大問題だと教えられ、 これを「後生の一大事」と説かれています。 「一大事だって?オレ…

人生の〆切りを自覚する

【無常(1)】 京大教授の佐藤卓己氏は、卒論を書く学生に対して、 毎年、次のような言葉を語りかけるそうです。 「あと数ヵ月で〆切があることの幸せを君たちはかみしめることになる。 もし〆切がなかったら、 こんなに一生懸命に調べなかったし、 これほ…

人工的な信仰体験に気をつけよ

【信心(1)】 ナチスがヒトラーの演説の際、 照明、効果音など心理学的効果を巧みに駆使して大衆を興奮させたのはよく知られていますが、 あれから70年以上経ち、今や五感を刺激するテクノロジーも当時の比でなく、 多種にわたる強烈な薬物も開発され、 …

「慶ばしき哉」で始まる親鸞聖人の『教行信証』

【慶ばしき哉(1)】 「よろこばしきかな」で始まり、 「よろこばしきかな」で終わる親鸞聖人の主著『教行信証』は、 絶対の幸福に救い摂られた聖人の、 書いても書いても書き尽くせぬ喜びがあふれています。 文芸評論家の亀井勝一郎氏は 「『教行信証』全巻…

青少年の自殺が問題提起するもの

【人身受け難し(2)】 先回に続いて「9月1日問題」をお話しします。 「9月1日問題」とは、一年間でダントツに子供の自殺が多くなる9月1日の子供の危機をいいます。 子供が「死にたい」と言うと、 言われた親は胸のつぶれる思いがします。 つい感情的に「ダ…

9月1日問題の解決の鍵は意外なところにある

【人身受け難し(1)】 9月1日が一年間でダントツに子供の自殺が多くなる日だというところから名付けられた「9月1日問題」が、 最近メディアで取り上げられるようになってきました。 お盆が過ぎ、甲子園が終わる頃になると 「そろそろ夏休みも終わりだなぁ…

前世・現世・来世を旅する私

【三世(1)】 揚子江はチベット高原を水源地とし、 中国大陸を流れ、東シナ海へと注ぐ全長6300kmの大河で、 アジアで最長、世界でも第3位を誇ります。 先日、この揚子江での釣りの様子がテレビで紹介されていました。 揚子江を泳ぐ魚は、自分が大河の中を泳…

万教帰一を売り物にする宗教団体

【宗教(1)】 「どの宗教を信じても結局行き着くところは同じだ」 こんな主張をよく耳にします。 いわゆる「万教帰一」という考えです。 「神も仏もキリストも元は一つだ」 「玄関から入っても、裏の勝手口から入っても、どこから入っても家の中に入れば一…

今から思うと、あの「水飲むな」っていう指導法は何だったんだろう

【空言たわごと(1)】 今の子供たちは部活動でも 「熱中症には気をつけよう」「こまめに水分を取ろう」 と呼びかけられますが、 私の高校時代の部活動は「練習中、水分を取ってはいけない」とのルールがあり、 このために、特にこの夏の時期、大変苦しまさ…

あきらめるのが大事と説く仏教

【諦観(1)】 『あきらめる』という言葉があります。 司法試験を目指していた学生が、6度目の不合格通知を前に、 もうすぐ30歳、親にこれ以上心配かけられない、との思いから 「もうあきらめようかな」とつぶやく。 彼女ができず、結婚相談所に登録し、…

「勝利が国民を狂気にする」と司馬遼太郎が語る

【慢(1)】 「勝って兜の緒を締めよ」とは昔から言われることわざですが、 勝つとどうしても出てくるのが慢心で、 これを抑えるのが至難だからこそ、 こういう戒めの言葉が受け継がれているのでしょうね。 大日本帝国の衰亡もその原因に慢心を挙げることが…

「親鸞には弟子は一人もいない」となぜ親鸞聖人は言われたのか

【親鸞は弟子一人も持たず(1)】 「親鸞は弟子一人も持たず候」 “親鸞には一人の弟子もない” この一節は、歎異抄に記された親鸞聖人のお言葉です。 八百年後の今日なお多くの人から尊敬される親鸞聖人に、 当時、心より信じていたお弟子がなかったとは考え…

「常識だろ、そんなのは」という説得力のない主張

【真実(2)】 「Aは正しい」と主張する人に 「なぜそう言えるのか。根拠は?」と返すと 「Aは正しい、とBに書いてあるのが根拠だ」とBを提示してくる。 「なぜそのBという根拠が正しいといえるのか」とまた返すと、 「えっ!これが正しいのは常識だろ!?」…

損して得取れ。目先に心奪われることなかれ

【真実(1)】 目先の小さな損得にとらわれると 無自覚のうちに大きな損をしてしまいます。 たとえば何か問題が起こった時、 部下に責任をかぶせる上司があります。 その上司は、自分の評価が下がるという損を回避しようとそういう行動をとるのでしょうが、 …

縁を選ぶことの大切さを説く仏教

【縁(3)】 仏教では、万物事象は因と縁が結びついておきる、と説かれています。 【因】に【縁】が加わると、【果】が生じる、 と説かれたのがお釈迦さまです。 お米を例に考えてみましょう。 米はモミ種から作られますから、米の【因】はモミ種です。 しか…

気軽な借金ができる恐ろしい環境

【縁(2)】 明治時代の小説などに、親戚に借金を頼む場面が出てきますが、 あの時代、借金といえば親族や友人に借りることだったとわかります。 これは相当借りる本人にとって恥ずかしく、屈辱的なことなので、 借金自体に心理的ハードルが高かったと思いま…

犯罪の縁に気をつけること

【縁(1)】 ある事務職の社員が40万円の公金を机の上に出しっぱなしにしたまま ちょっとその場を離れてしまい、 その隙に盗難に遭うという事件が起こりました。 防犯カメラの解析で、犯人は事務所に出入りする業者の一人だとわかりました。 泥棒目的で事…

怒りは美容と健康の大敵

【瞋恚(1)】 美容と健康に、怒りの感情はジャンクフードとコーラのランチよりよくないとのこと。 人間の免疫力はリラックスして副交感神経が優位に働くとアップしますが、 普段怒ってばかりいる人は交感神経ばかりが優位になり、 免疫力が落ち、病気にかか…

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