親鸞に学ぶ幸福論

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大切なものが大切なものと知らされるとき

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【無常(1)】


千葉県の長期停電から復旧した人がアップしたツイッターが拡散されています。

「明るい部屋で、エアコンつけて、youtubeで音楽聞きながら見もしないテレビをつけてる。なんて幸せなんだろう」

失って初めてありがたみを知る、といわれますが、

このたびの停電で電気の恩恵を強く知らされた人は多かったようです。

 

手塚治虫が終戦の八月十五日の夜、街に灯がついているのを見て、

はじめて平和になったのだという気分がこみ上げ、踊り狂わんばかりに陽気になった、

と自伝的マンガに描いていますが、

これも平和が当たり前でなかったあの時代を生きた人しかわからない感情でしょう。

 

「“今日の晩御飯、何にする?”と妻が言い、

“そうだな、何がある?”と僕は聞く、

明日も明後日もこんな会話をし続けるものだと思っていた」

という歌詞がありますが、これも心に残ります。

 

大切なものが大切なものとわからず、

失ってしまったときに

如何に自分がそのことを支えにしてきたか、

頼りにしてきたか、取り返しのつかないことをしてしまったか

初めて思い知らされます。

いつ何が起きるか分からぬ無常の世の中、

かけがえのない今のご縁を大切に、悔いを残さぬよう、

生きていかねばなりません。

 

 

 

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