2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧
【業界(1)】 一般的に「業界(ぎょうかい)」といえば、 芸能界や音楽業界などを指し、 「業界人」「業界の人」といえば、 ミュージシャン、俳優、タレントから彼らのマネージャーや事務所の職員などを指します。 もっと広い意味で言えば、芸能界だけでな…
【愚痴(1)】 最近では、小中高生の間でSNSいじめが横行していると聞きます。 LINEグループから一人だけ外す、 グループ内で悪口、噂を流す、 「裏チャット」で盛り上がる、などのいじめです。 以前なら学校では針のむしろであっても、 帰宅後は家が…
【相対の幸福(1)】 夏目漱石の『虞美人草』にこんな言葉があります。 「ある人は十銭をもって 一円の十分の一と解釈する。 ある人は十銭をもって 一銭の十倍と解釈する。 同じ言葉が人によって高くも低くもなる」 一円札が財布に入ったり出たりする日常を…
【僧(1)】 私がまだ23歳、仏教講師になりたての駆け出しだった頃、 渋谷で開かれた先輩講師の講座に参加したときのことです。 講座修了後、質疑応答の時間で、 ある中年の女性が何かの質問をしました。 その質問自体は忘れてしまったのですが、その時、先…
【布施(1)】 ラグビーW杯の日本開催が迫っています。 ラグビーの魅力を経験者は「ノーサイド」の精神にある、と語ります。 「ノーサイド」とはラグビーで試合終了を指す言葉であり、 「試合が終われば勝利の側(サイド)も負けた側もない」という意味です…
【菩薩(1)】 先日、仏教講座に来られた女性は、 中学生の時、京都・奈良の修学旅行で 寺院に安置されている仏像や菩薩像の説明を聞き、 仏や菩薩といっても さまざまな種類があるんだなあと関心を持つようになり、 どんな仏や菩薩があり、それぞれの特徴な…
【布施(1)】 最近の介護老人ホームの多くは、新規職員の指導研修で、 入所者に敬語を使い、相手の意思を尊重して接するよう、教えるそうです。 わがままな言動や妄想、奇行が目立ってきた、子供返りの入所者に 職員はつい「○○さん、おちっこ行きましょね~…
【慈悲(1)】 『聖道の慈悲というは、ものを憐れみ愛しみ育むなり』と歎異抄にあります。 「聖道の慈悲」とは、苦しむ人を憫れみ、悲しみ、育むことです。つらい目に遭っている人を見て、かわいそうだと悲しくなり、なんとか助けてあげられないかとやるせな…
【機(1)】 「禁欲ボックス」をご存じでしょうか。 スマホやゲームについつい手を出して時間を浪費してるのに危機感を覚える人に売れているそうです。 「禁欲ボックス」にスマホを入れ、タイマーを設定すると、 時間が来るまでボックスを開けられないという…
【有無同然(3)】 最近はインターネットの普及で、 個人が在宅ワークで収益を得ることが容易になり、 サラリーマンを辞め、起業を考える人が増えてきました。 「サラリーマンは嫌だな、 目覚まし時計で無理矢理起こされ、 満員電車に揺られて会社に行き、 …
【有無同然(2)】 「のんきと見える人々も、心の底を叩いてみれば、どこか悲しい音がする」 夏目漱石の言葉です。 傍から見ると「あの人は幸せそうだなぁ」「あんな立場の人には苦しみはないんだろうな」とうらやましく思う人でも、 よくよくその人と腹を割…
【有無同然(1)】 『壁一重 子が有って泣き 無くて泣き』 江戸の長屋の風景を詠んだ川柳です。 長屋に壁一枚へだてて二組の夫婦が住んでいる。 一方は子供が無い夫婦二人だけの所帯、 もう一方は子だくさんの所帯。 子供のない夫婦は今日もため息をつく「な…
【人生の目的(1)】 「8050問題」がマスコミでも取り沙汰されるようになってきました。 「80・50」とは、80歳の親と50歳の子供。 ニート、ひきこもりと聞くと、20代の若者をイメージしますが、 現在の日本では40代の引きこもりが何十万人と…
【凡夫(1)】 人間関係で知っておきたい大事な心得の一つは 「自分が正しい、相手が間違っている」と思い込まないことです。 相手は悪人で自分は正義、 相手は加害者で自分は被害者、 こう決め込んで話し合いのテーブルにつくと、 カッカしてしまい、話し合…
【火宅無常の世界(2)】 先回「胡蝶の夢」について話をしました。 まだの方はこちらからどうぞ 以前、友人が語ってくれた体験談が、 まさに「胡蝶の夢」の故事そのものだと感じ入るものだったので、 みなさんにも紹介いたします。 当時、神戸の大学生だっ…