親鸞に学ぶ幸福論

「そんなにしてまでなぜ生きねばならないのか」はっきり示した、メールdeで学ぶ仏教教室です。無料メール講座が好評です。受講者4000人。

2020-01-01から1年間の記事一覧

やりたいことが見つからなくても焦らなくていい

今年の年末は自粛モードで私も妻も帰省しないせいか、 やるべきルーティンワークが忙しいせいか、 いわゆる年末の感慨が全くなかったのですが、 先日イオンに買い物に行った際、 年末なんだなと体感しました。 【今日の仏語】は『出世本懐』の1回目です。 =…

現代の軍事リーダーがテキストとする孫子

【経(1)】 現代でも多くの軍事のリーダーは、孫子の兵法書を丹念に読みます。 孫子と言えば、中国春秋時代の思想家ですから、何千年も前に記された書です。 鉄砲も大砲もなかった時代の兵法書を、 なんで核ミサイルや人工衛星で戦略を立てる現代の軍事リ…

風狂僧・一休は実はまじめな人だった

【生死の一大事(1)】 一休禅師は名の知れた室町時代の禅僧です。 特に私と同世代(40~50代)の方なら、 アニメの「一休さん」でお馴染みだと思います。 私の中での一休のイメージは、 あのつぶらな瞳で純真な「一休さん」だったので、 中学時代の歴史の資…

浅き夢見じ酔いもせず

【諸行無常(6)】 いろは歌について話を続けています。 今日はいろは歌の最後の一節「浅き夢見じ 酔いもせず」についてお話いたします。 先回、「有為の奥山今日越えて」とは、 いつ何が起きるかわからない不安、苦しみが続く人生にあって 現在ただいま本当…

いろは歌の真骨頂

【諸行無常(5)】 いろは歌について話を続けています。 いろは歌は美文であり、精巧であり、 なおかつ誰が詠んだかもわからぬところから、 「いろは歌の謎」「いろは歌の秘密」などと取り沙汰され、 菅原道真や柿本人麻呂の怨恨説やユダヤ人先祖説など さま…

我が世誰ぞ常ならむ

【諸行無常(3)】 いろは歌の「我が世誰ぞ 常ならむ」についてお話しします。 「我が世」とは「オレの世の中」「オレの天下」ということ。 人生で華々しい絶頂期を指して「我が世の春を謳歌(おうか)する」と言うように、 「我が世」とは「オレの天下」とい…

いろはにほへと、ってそんな意味だったのか

【諸行無常(2)】先回から、「いろは歌」について話をしております。今回は本題の1行目「いろはにほへと ちりぬるを」漢字にすれば「色は匂へど 散りぬるを」についてお話いたします。「色は匂へど 散りぬるを」の「色」とは「花」であり、日本で「花」と…

いろは歌に込められた仏教思想

【諸行無常(1)】 いろは歌はよく知られています。 ーーーーーーーーーー いろはにほへと ちるぬるを わかよたれそ つねならむ うゐのおくやま けふこえて あさきゆめみし ゑいもせす ーーーーーーーーーー すべてのひらがなが重複することなく、 七五調の…

やまゆり園事件と座間9遺体事件に思うこと

【人身受け難し(1)】 今年、衝撃的な二つの事件の裁判が行われました。 コロナ禍で大変な中で迎えた裁判でしたが、傍聴席は埋まり、マスコミも報道し、人々の関心の高さを窺わせるものでした。 その二つの事件とは、「相模原やまゆり園での障害者殺傷事件…

医大の研修医に教えられたこと

【精進(1)】 あることで医者に診てもらったところ、診察してくれたのが大学生の研修の医者でした。 その時感じたことを通してお話しします。 ご存じのように病院は待合室で長いこと待たされますので、手持無沙汰で何気なく「今週の○○科の担当医一覧」の表…

すばらしい結婚生活に必要なもの

【因縁(1)】 ある弁護士さんのツイートが心に残りました。 ======離婚事件をたくさんやってると、「素晴らしい結婚生活」をおくりたいなら、「素晴らしい相手」を見つけるだけじゃ足りずに、「自分も素晴らしい人」にならなければならないと思う。相…

火宅の不安を解決する方法

【火宅(1)】 今までの人生を振り返れば、誰しも「あれは大丈夫だろうか」「これはなんとかなるだろうか」とさまざまな不安の中、生きてきたことと思います。 やれやれと一息つけても、決してそれは続かず、またすぐ次の憂鬱なこと、不安なことが起きてき…

鬼滅の刃と仏教のただならぬ深い関係

【阿弥陀経(1)】 「鬼滅の刃」が空前の盛り上がりを見せています。 この漫画にたびたび出てくるのが「阿弥陀経」です。 不死川玄弥が闘いの時に称えているのも「阿弥陀経」ですし、悲鳴嶼行冥の修行で滝に打たれる場面でも隊員たちが称えているのは「阿弥…

登山ルートにもいろいろあるように、人生も生き方はいろいろある

【有無同然(1)】 日々さまざまな方とお話しして思うことですが、こうでなければ幸せになれない、という思い込みが、その人をストレス過多にさせ、がんじがらめにしているということがけっこうあるように感じています。 一例挙げると、お金がないと幸せにな…

幸せになりたかったら広い家に住まないといけない

【有無同然(1)】 仏教では、思い込みがあなたを不幸にさせる、と説かれます。 逆にその思い込みのリミッターが外れれば、人生はその時、その瞬間から好転しますよ、と説かれています。 そんな心の向きを変えたくらいで幸せになれるものか、と思う人は、そ…

浄土真宗は仏教なのか

【浄土真宗(1)】 「浄土真宗は仏教なんでしょうか」という質問を時々受けます。 私は専門は浄土真宗ですので、このような質問をしてこられるのでしょうが、こう質問してこられる方はたいていちょっと仏教を学んでおられる方です。 浄土真宗、親鸞聖人の教…

人命軽視の権力者の横暴

【人身受け難し(1)】 米軍の無人偵察機をイラン軍に撃墜されたトランプ大統領が、その報復としてイランの基地爆撃を計画した際、犠牲者が150人になると聞き、無人機への報復としては不釣り合いだと判断し、攻撃開始の10分前に中止を決めたことがあり…

勝って幸せになるのではない、与えて幸せになるのだ

【自利利他(1)】 「勝ち組」「負け組」という言葉があります。 経済格差が広がり、それが結婚や子供の学歴などいろいろな面の差にもなり、その差を「勝ち組」「負け組」とレッテルを貼る人があるということなのですが、嫌な言葉だと思う人も多いかと思います…

「どんな恐ろしいこともしてしまう」と告白された親鸞聖人

【さるべき業縁(1)】 親鸞聖人の言葉に「さるべき業縁(ごうえん)の催(もよお)せば、如何なる振舞(ふるまい)もすべし(歎異抄)」とあります。 "縁がくれば、どんな恐ろしい事でも、親鸞はやるであろう"との親鸞聖人の告白です。 ここで親鸞聖人の言…

幸せは案外こんなところにある

【縁(1)】 あなたは朝起きて最初に会う人は誰ですか。 「おはよう」と言うと「おはよう」と返してくれる人です。 ご主人か、奥さんか、あるいはお父さんお母さんか、子供でしょうか、職場の人かもしれません。 その時、気持ちよく幸せな思いになれています…

恐れを知ってしかもそれを恐れない心

【意業(1)】 好きな人がいても、断わられて傷つくリスクを考えてしまって、躊躇するものです。 ならば告白する前に、まずは話しかけて友達になろうと思うのですが、これまた話しかけた結果、無視されたり、嫌がられたりしたら、とてもメンタルが耐えられそ…

雑草という名の草はない

「名医の目には薬草にならない草はない」 漢方の格言です。 「また雑草が生えてきた」と私たちがうんざりする、身近な雑草の中にも、薬草になるものが豊富にあります。 例えば「オオバコ」は、庭でもどこでも抜いても抜いても生えてくる典型的な雑草ですが、…

4通りのジンザイなんて言っている場合か

【布施(1)】 昭和によく使われた言葉に「4通りの人材」というのがありました。 「人財」「人材」「人在」「人罪」です。 「人財」は、その会社にとって財産と言っていい貴重な社員のこと。 「人材」は、会社に貢献する一般社員。 「人在」は、いないよりま…

仏教でいうところの「後悔するな」とはどんなことか

【後生の一大事(1)】 誰しも後悔のない人生を送りたいと思っています。 「後悔しないようやりきろう」 「悔いのない人生にしたい」 という言葉もよく耳にします。 「人生を後悔しないための10の法則」といった本が売れるのも、多くの人の強い関心事だから…

手助けを必要としている人に声をかける気持ち

【悲田(1)】 温かい気持ちになったツイッターがありました。 ーーーーーーー駅で白杖を持って壁際に立ってる男性がいたので「お手伝いすることありますか?」と聞いたら「ありがとう。知人と待ち合わせしてるんで大丈夫。またよろしくお願いします」と。…

秀吉の意外な一面

【精進(1)】 秀吉の言葉にこんなのがあります。 「一職を得れば一職、一官を拝すれば一官、心頭を離れず、ひたすらにそれをつとめしのみ、他に出世の秘訣なるものあらず」 一つの役職、一つの任務を全うできるようひたすら務めよ、それ以外に頭角を現す道は…

付くも離るも縁次第

【縁(1)】 「つくべき縁あれば伴い、離るべき縁あれば離るることのある」 歎異抄第5章の親鸞聖人のお言葉です。 あなたの親、祖父母、兄弟、恋人、夫、妻、子供、孫、友人、上司、部下、これらの人と出会ったのも「つくべき縁」があったから。 ただこれら…

人は弱く、なんにでもすがってしまう

【信心(2)】 とある○○大神宮のサイトの宣伝文はこんなのでした。 ーーーーーーーー 誠実にがんばって生きているのに。 悪いことなんかやったことは一度もないのに。 それなのになんでこんな目に遭うのか、と思っていませんか。 あの人なんか適当に生きてい…

日本人の宗教観を検証する。無宗教か、信心深いのか。

【信心(1)】 日本人は宗教に無関心な人が多く、一般的に「自分たちは信心深くない」と思っています。 約100か国で実施された世界価値観調査でも「自分は信心深いと思うか」の質問に、日本の結果は「信心深い」が14%、「信心深くない」が56%、「無神論者で…

今頃になって昔のことを思い出す

【恩(1)】 小学生のころ、漫画家になりたいという私に母が「手塚治虫は医師の免許を持った漫画家だった。何かの資格を持った漫画家になるべきだ」と勧められたのをふと思い出しました。 母としては、私が学校の勉強をしなくなるのを恐れての言葉だったの…

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