親鸞に学ぶ幸福論

「そんなにしてまでなぜ生きねばならないのか」はっきり示した、メールdeで学ぶ仏教教室です。無料メール講座が好評です。受講者4000人。

2020-01-01から1年間の記事一覧

求不得苦を克服する幸せが仏教にあるか

【求不得苦(1)】 お釈迦さまは私たちの普遍的な苦しみの一つに『求不得苦(ぐふとっく)』を挙げられています。 求めても得られない苦しみです。 私たちが求めているものはいろいろありますが、たとえばこんなものでしょうか。 ・高収入で頼りがいがあり、…

カースト制を壊し、人々の心を変えていったブッダの教え

【御同朋(1)】 お釈迦さま当時のインドは、歴史上でも悪名高き「カースト制」という鉄壁の身分制度がありました。 カースト制は、先住民族のドラヴィダ人を征服したアーリア人が、自分たちと被征服民族のドラヴィダ人を厳格に差別したところから始まった…

周庭さんの不安は実はあなたの不安でもある

【火宅無常の世界(1)】 『三界は安きことなし、なお火宅の如し』 仏典の一節です。 『三界』とは「人生」のこと。 「人生とは、火のついた家に住まいしているように不安である」と仰言ったお釈迦さまのお言葉です。 隣の家から火が出てうちの屋根のひさし…

衆人環視に身を置いて己を正す清原和博:薬物依存の克服法

【縁(1)】 . 元プロ野球選手の清原氏の言っていたことで心に残ったことがあります。 彼は薬物で逮捕されて以来、警察からよく職務質問を受けるそうで、時には「薬物の尿検査してもらえますか」と、その場で検査させられることもあるそうです。 それがすご…

今度は蝗害かも

【無常(1)】 「蝗害(こうがい)」という言葉をご存じでしょうか。 バッタの大量発生による穀物被害のことです。 この夏「蝗害」がインドを襲い、コロナ禍以上に深刻な影響を及ぼしました。 首都デリー郊外の町はバッタの群れで空が薄暗くなり、高層マン…

やまゆり園植松死刑囚に思うこと

【人身受け難し(1)】 2016年、相模原市のやまゆり園で起きた45人を殺傷した植松聖死刑囚は、日頃から友人たちに「障害者なんて生きる意味がない」という自論を主張していました。 彼が得意げにそう話すのを友人が「やめろよ、そういうこと言うの」とたしなめ…

なぜ釈迦は死を虎にたとえられたか

【無常(1)】 地震研究者が言うには「日本という国は、国土全体が一本のつり橋の上にかかっているような不安定な状態」であり、しかも「その橋をつっている縄が今にも切れそう」なのだそうです。 南海トラフ地震も「必ずやってくる」とのこと、「東日本大震…

家康が心から欲しいものはただ一つだった

【流転輪廻(1)】 以前、Twitterでこんなつぶやきをしていた人があり、心に残りました。 ーーーーーーーー学生時は社会人すげー新卒時はトップセールスすげー会社員時は独立すげーフリーランス時は社長すげーって思っていました。でも、そうなったり、なり…

盛者必衰の理をアメリカに見る

【諸行無常(1)】 この度のコロナ禍は、100年以上世界をリードしてきた超大国アメリカの「終わりの始まり」ではないか、と論じる識者が多くあります。 「この国は上手くいっていない」と、世界中の人も、アメリカ国民も感付き始めています。 確かに軍事面で…

死にたいALS患者の気持ちを変えた出来事

【自利利他(1)】 仏教に『自利利他』という言葉があります。 『利』とは「利益(りやく)」「幸せ」という意味です。 『自利』とは、自分が幸せになること。 『利他』とは、他人を幸せにすること。 『自利利他』とは、人を幸せにするままが我が身の幸せに…

自灯明を言い遺されたブッダ

【自灯明(1)】 仏教に「自灯明(じとうみょう)」という言葉があります。 お釈迦様が亡くなられる際に「自らを明りとせよ。自己をよりどころとせよ」と説かれた教えです。 親の期待に応えようと懸命に生きてきた人は、親を失った時、どうしていいかわからな…

日本人が語り継いでいかねばならないこと

【穢土(1)】 サイパン島は青い海と白い砂浜のリゾートにふさわしい南の島ですが、かつてこの地は日米の激しい戦闘で、多くの人が犠牲になった地でした。 中でも痛ましいのは「バンザイクリフ」と呼ばれる絶壁の海岸です。 アメリカ軍に追い詰められた日本…

情報発信を継続したい人が知っておくべき2つのポイント

【精進(1)】 「よくブログの文章を書き続けられるね、秘訣は?」と聞かれます。 秘訣と言えるほどのことではないですが、多分続けられない人は2つのポイントができていないからだと思います。 その一つは「情報発信する威力を単に知らない」ということ。 …

下層階に入って穴を塞ぐ人

【布施(1)】 2003年、ある経済誌の記者が「中高年の雇用を手厚く保護していることが若者のリストラや就職難を招いている」との問題意識で特集記事をシリーズ連載しようとしました。 ところが第1回が掲載されるや、新聞社に激しい抗議の電話が殺到しました…

お盆を前に提案します

【恩(1)】 今年の夏はコロナがあり、高齢の親にうつしては大変なので帰省できません。 それで兄と妹と話し合ってzoomのオンラインをつないでお互いの家族の顔を両親に見せながら飲み会をしました。 これはもっとやりたい、やるべきだと思いました。 「セイ…

お盆を前に、本当の供養とは何かを話します

【布施(3)】 2回にわたってお坊さんに出す御布施について話をしてきました。 何人かの方から「御布施はお経をあげてもらったお礼だと思っていました」との感想をいただきました。 それが今日の常識なんだと思います。 実際「御布施の意味」と検索してみて…

お寺さんに出す御布施を見直したい方へ

【布施(2)】 こんな手記がネットにありました。 ーーーーーーーー 先日、叔母が亡くなり母が喪主をつとめる事になりました。 母は喪主は初めての為、親戚が以前お葬式の際に支払ったお布施50万で戒名をお願いする事ができるのか?と確認した所、お坊さんが…

お坊さんに御布施を出すかどうかの基準を教えます

【布施(1)】 葬儀や法事の際に僧侶に包む「お布施」について何回かのシリーズでお話しします。 「月命日で来られるお坊さんにお布施はいくらくらい包めばいいのかね?」 「葬儀の際にお経読んでもらうお坊さんにお布施の金額の相場は?」 こんなことを近所…

ポジティブ思考vs仏教

【出世本懐(1)】 「ポジティブ思考」は、なんでも前向きに物事を考えればそれは実現し、人生はうまくいく、という思想です。特にこの思想が広く国民に浸透している国がアメリカでしょう。アメリカ人は自他共にポジティブな国民と認知されています。 ポジ…

本当の仏教の先生に会うのはとても難しい

【善知識(1)】 先回のメルマガで善知識(仏教を正しく説く先生)から聞かせていただくのが大事だとお話ししたのですが、読者の方より、こんなメールをいただきました。 一部抜粋します。 ーーーーーー 真の仏教に出会うというのは非常に難しいとのことで…

仏教を学ぶ際、最も大事なポイントとは

ツイッターは思いついたことを備忘録的に書くツールにしてます。 これが熟成されてブログとなり、YouTube動画になるイメージです。 ある意味最初の原液(つまり忖度や見栄えもない)がそのまま露出しているともいえるので、 そういうのが知りたいという人は…

後世まで深い感動を与える作品の背景にあるもの

【精進(1)】 ピカソが40歳の時、30秒で描いた絵に100万円と値段をつけたところ、ある人が「法外だ」と非難しました。 その時、ピカソはこう言い返したといいます。 「この絵は30秒で書かれたものではありません。40年と30秒で書いたものです」 ピカソの自…

テスラ社の利他主義車と利己主義車

【穢土(1)】 この7月、テスラ社が時価総額で自動車メーカーのトップだったトヨタを抜きました。 電気自動車、AI(人工知能)搭載の自動運転車で次世代をリードするだろうとテスラ社に期待する投資家は多いようです。 さてそのテスラ社が【利他主義車】と【…

なぜ芥川龍之介は人生を「狂人主催のオリンピック」と言ったか

【流転輪廻(3)】 仏教では虚しい私たちの実態を「流転輪廻」と言われます 「流転輪廻」とはゴールのないマラソンを果てしなく回り続ける様を言います。 車の輪が果てしなく回るが如く、ゴールのない競争をしている、それが私たちの実態だと説かれています…

一人前にやっていけるようになった、その先にあるもの

【流転輪廻(2)】 自堕落な学生に親が「そんなことじゃ社会ではやっていけないぞ」と説教したり、売れ始めた芸人が「ようやく一人前にやっていけるようになった」と言ったりするように、私たちは「やっていける」とか「やっていけない」と口にするのは、「…

虚しさを仏教の視点で語る

毎日毎日同じことの繰り返し。 だんだん年を取っていく。 次第に身体も衰える。 そしてふと虚しくなる。 「こんな人生に一体何の意味があるんだろうか」と。 仏教では、こういった誰もがふとした瞬間に去来する虚しさに深く目を向ける教えです。 室町時代の…

46億年地球の道に思うこと

【出世本懐(1)】 北海道、富良野の公園に『46億年・地球の道』があります。 地球46億年の歴史を460mの距離に置き換えた道で、 インストラクターによる解説を聞きながら歩き、 過去に起きた地球の壮大な物語に思いを馳せます。 そして道の終点で、長い歴史…

YouTubeを3か月間配信してみて思ったこと

YouTubeに力を入れ始めて3ヶ月近く経ちます。 この間、YouTubeの力の強さは実感しました。 今まで私の情報発信はブログ・メルマガであり、もちろんこれは今も中心なのですが、新たな発信方法としてYouTubeに本格参入してよかったと思っています。 50歳も過ぎ…

悪口を言う人に振り回されて苦しまないための対処法

【悪口(3)】 SNS誹謗中傷の事件を通して2回にわたって「語殺」「悪口」について話をしたところ、以下のようなご感想、ご質問をいただきました。 「SNS誹謗中傷の対策、おもしろかったです。 確かに実名だったらしないよなあ、人間ってつくづく周りからいい…

SNS誹謗中傷対策を考えてみた

【悪口(2)】 リアリティ番組での誹謗中傷で自殺する人がいて、SNSでの発言に気をつけようとの論調があったかと思ったらそれからしばらくして芸能人の不倫が報じられ、またもマスコミやSNSが非難の大合唱となりました。 人の悪口で盛り上がるのは人間…

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