2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧
【説法(2)】 図書館で親鸞聖人に関する本をひらくと 浄土真宗、仏教の専門用語ばかりが書き連ねられていて 「これは本当に一般の人に親鸞聖人の教えを伝えたいという 気持ちがあって書いているんだろうか」 と首をかしげたくなるような本がたくさんありま…
【説法(1)】 都知事選、都議選を圧勝に導いた小池旋風、 国政でも吹くか、と注目された衆院選は、 蓋を開けてみれば自民の大勝でした。 一時は希望の党が自民党を脅かす議席を獲得するのでは という見方もありましたが、 やがて「希望、苦戦」との報道が…
【相対の幸福(3)】 「相対の幸福」とは、比較する幸福です。 比較して幸・不幸を感じるのが、私たちですから 「相対の幸福」とは、人間のわかる幸福、といってもいいでしょう。 相対の智恵しか持たない私たちは そういう幸福しか分からないのです。 一本…
【相対の幸福(2)】 歴史には、さぞ本人は無念だったろう、悔しかったろう、 というエピソードが多々あります。 主君の命で妻子を人質に差し出すとか、 親友と信じて打ち明けた情報を利用され、殺されるとか、 断腸の思いで我が子に切腹を命じるとか、 責…
【相対の幸福(1)】 田舎の高校から東京へ皆で集団就職した昭和30~40年代は 日本全体が貧乏な時代でした。 カレーライスがたまに食べるご馳走だったと聞きますと、 確かに今は贅沢な時代だなと思います。 しかし見方を変えれば、経済格差が広がった現…
【三業(1)】 夏目漱石の家は、代々浄土真宗の門徒でした。 漱石の蔵書には、1084ページに及ぶ『真宗聖典』があり、 かなり読んだ形跡もあったそうです。 イギリス留学中、漱石は日記にこう書き記しています。 「真面目に考えよ、誠実に語れ、摯実に行…
【人身受け難し(2)】 先回、年収500万円の人が40年働いた賃金が 2億円と話しをしました。 「だから、その人の命の価値は2億円です」 なんてことをもし口にしようものなら、大変です。 政治家なら辞任を迫られ、 教職者ならPTAで取上げられ、 ブ…
【人身受け難し(1)】 人の一生の大部分は、仕事に費やされます。 年収500万円の人が40年働いた賃金は、2億円です。 稼いだお金は何に使われるか、分類してみましょう。 3分の1は税金・保険料です。 大ざっぱな計算で食費に3千万。 住居費は首都…
【小慈悲(1)】 アフリカの発展途上国には、 天然資源に恵まれてはいても、採掘技術がないために、 世界の最貧困国の一つになっている国が少なくありません。 そこに欧米や中国の企業が利権を求めて群がってきます。 それら外国企業の参入を資源の略奪と捉…
【布施(3)】 仏教で教えられる善行の一つに「布施」があります。 今日の言葉でいうと「親切」のことです。 布施する時の大事な心得が「相手の立場に立つ」ことです。 「布施」をインドの言葉で「ダーナ」、 それが転じて「檀那(だんな)」となりました。…
【布施(2)】 「おれはやってきたゾ。何でお前はできないんだ」 とつい私たちは思ってしまいますが、 相手の置かれている環境は、自分の時とは大きく違うのですから、 相手の立場をよく知った上でのアドバイス、対処法を 一緒に考えなければなりません。 …
【布施(1)】 仏教で『布施』とは「与えること」です。 今日の言葉でいうと「親切」です。 とかく他人のものを奪ったり、他人を動かして 自分の得になることばかり考えがちの私たちですが、 その発想を180度転換して、 「相手の立場に立って、与えるこ…
【心施(1)】 富山は稲刈りがすっかり終わり、 涼しい風が少し肌寒く感じられるようになってきました。 やがて木々が紅葉し、それが散る頃にはいよいよ景色は色彩を失い、 雨が多くなり、雷が鳴り、その雨が雪に変わる頃には 一面、墨絵のような風景になり…
【願心(1)】 希望の党に公認候補として選出されるか排除されるかで、 民進党の議員が右往左往している最近の政局に、 「あの子がほしい あの子じゃわからん 相談しましょ、そーしましょ」 の歌を思い出します。 子供の時、この「はないちもんめ」で、 小…
【人身受け難し(1)】 十和田湖が形成されたのは約千年前だそうです。 地質学者は「出来たてホヤホヤだ」と言います。 千年前というと、日本では平安時代、 ヨーロッパでは第一次十字軍、バイキング活躍の時代。 遥か遠い昔に思えますが、 地球の歴史から…