2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧
【縁(3)】 仏教では、万物事象は因と縁が結びついておきる、と説かれています。 【因】に【縁】が加わると、【果】が生じる、 と説かれたのがお釈迦さまです。 お米を例に考えてみましょう。 米はモミ種から作られますから、米の【因】はモミ種です。 しか…
【縁(2)】 明治時代の小説などに、親戚に借金を頼む場面が出てきますが、 あの時代、借金といえば親族や友人に借りることだったとわかります。 これは相当借りる本人にとって恥ずかしく、屈辱的なことなので、 借金自体に心理的ハードルが高かったと思いま…
【縁(1)】 ある事務職の社員が40万円の公金を机の上に出しっぱなしにしたまま ちょっとその場を離れてしまい、 その隙に盗難に遭うという事件が起こりました。 防犯カメラの解析で、犯人は事務所に出入りする業者の一人だとわかりました。 泥棒目的で事…
【瞋恚(1)】 美容と健康に、怒りの感情はジャンクフードとコーラのランチよりよくないとのこと。 人間の免疫力はリラックスして副交感神経が優位に働くとアップしますが、 普段怒ってばかりいる人は交感神経ばかりが優位になり、 免疫力が落ち、病気にかか…
【幸福(3)】 創価学会や立正佼成会といった、戦後の復興期に急速に拡大した新興宗教は、 「これを拝んだら(これを唱えたら)ご利益がありますよ」が謳い文句でした。 彼らの言う「ご利益」の中身は、 貧・病・争の苦しみがなくなって、富・健・和になると…
【幸福(2)】 先回のメルマガで、アウシュビッツ収容所の労働者が、 一日一回支給される水のようなスープの中に たまに入る数粒のまめ、一切れのじゃがいもに 大きな喜びを感じ、人生に感謝した、というエピソードを紹介し、 こんな極限状態でも幸福感を抱…
【幸福(1)】 フランクルの「夜と霧」には、人間の幸福とは何か、考えさせられる記述が多々ありますが、 今回はその1つを紹介します。 人間とは現在、自分の置かれている環境と比較して、 幸、不幸を判断するものだと思い知らされるエピソードです。 アウシ…
【逆境(1)】 みな「楽をしたい」と望みます。 ではそのために大事な心得は何かといえば、 「苦をいとわない」ことです。 苦しみたくなかったら、安易に楽な道を選ばないことです。 楽をしたかったら、苦を避けないことです。 逆説的な主張ですが、これが事…
【恩(1)】 ある30代のお母さんから聞いた話です。 DVDで映画を7歳の子供と一緒に観ていた際、 「どうしてこの人は怒ってるの?」 「なんで泣いてるの?」 と子供がいろいろ質問してきたそうで、 せっかくいい映画を観ているのに子供の質問が煩わしくて、 …
私たちはお互いわかってもらえず、わかりもせず、 一人一人が底知れなく寂しい人生旅路を行く孤独な旅人であることをお釈迦様は 『独生独死独去独来(どくしょうどくしどっこどくらい)』 “人間は独り生まれ、一人死ぬ存在であり、 皆どこからか独りでやって…
【独生独死独去独来(1)】 「話せばわかる」とはよく言いますが、 現実は話してもなかなか分かってもらえないものです。 「わかったよ」と言われたからといって、 わかってくれたと思ったら大間違いです。 その後のその人の行動を見ると、少しもわかってく…
【精進(1)】 メルマガ・ブログに仏教の内容を毎日のように配信していると、 時々周りから「よく続けられるね」と言われます。 私にとってはメルマガを続けること自体は、 もう習慣の一部になっていることなので、 歯磨きや鉢の水やりと同様、とまで言って…
【意業(1)】 上司や得意先から何かを依頼され、 「それは嫌だな」「やりたくないな」と思うことは誰でも経験があると思います。 そんな時、「なんでオレに押しつけるんだ」「なんでこちらの立場を考えてくれないんだろう」と いつまでも不平不満で仕事をし…
【娑婆(2)】 夏目漱石の『草枕』の冒頭はよく知られています。 ーーーーーーーーー 山道を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい ーーーーーーーーー 心惹かれる書き出しで…