【布施(1)】
『布施』とは、今日の言葉で「親切」のこと。
和やかな笑顔で人と接する『和顔悦色施(わげんえっしょくせ)』、
優しい言葉をかける『言辞施(ごんじせ)』、
席を譲る『牀座施(しょうざせ)』など、
数々の布施行が仏教には教えられています。
お釈迦様は「布施は幸せになれる種ですよ」と説かれ、
「大いに種まきしなさい、幸せの花が咲くから」と勧められています。
「種をまく」と聞くと、
人のために「すること」「言うこと」と思いがちですが、
実行することだけが布施ではありません。
「しないこと」「言わないこと」が布施になることもあります。
たとえば人の失敗を見た時、
その失敗を見て責めないこと、これも布施の行です。
オレに恥をかかせやがって、と責める人がありますが、
誰よりも失敗して「恥ずかしい」「困った」と辛く悲しい思いをしているのは、
周りの人ではなく、本人です。
その心をくみ取ってなかったように接する、これも一つの布施の形です。
また失態をさらした人を笑ったり、嘲ったりしないこと。
これも布施の行です。
クスクス笑ったり、陰で嘲ったり、その失態を面白おかしく他の人にも語ったりすると
その人の心の傷はますます深く、大きくなります。
気付かなかったように接する、
少しも気にしていないよ、と以前と同じように接する、
こういう形の布施が時に失意の人を慰めることになります。
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