親鸞に学ぶ幸福論

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トランプ勝利を切り口に説法する

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【流転輪廻(1)】


番狂わせのトランプ勝利の報に、世界中が色めき立っています。

8年前の今ごろ、オバマ大統領が「チェンジ」を叫んで当選した際、

アメリカ人の期待感の高さを感じたものですが、

徐々に代わり映えのない現実が知らされてくると、

やがて期待感は「俺たちにチェンジはなかった」の失望感に

変じていきました。

 

オバマからヒラリーに変わったところで、今までの踏襲だろう、

今の生活が延長してこれからも続くくらいだったら、

一か八かトランプだ、

とアメリカ人の多くが判断した、ということだと思います。

 

みんな変わりたいと思っています。

毎日やりがいのない仕事に神経すり減らし、

仕事終わればくたくたになって家に帰って寝る。

すぐ朝が来て目覚まし時計でおこされる。

食べるために働いて、働くために食べて、

そうこうしているうちに歳だけは取っていく、

どこまでも続く虚しくつまらない日々。

この閉塞感を何とかしたい、

何かないとやり切れないほど人生がむなしい、

誰かこの日常を変えてくれないか、と人類は皆願っています。

 

運命の異性にあこがれるのも、

カリスマリーダーについていこうとするのも、

このつまらない凡習の日常を劇的に変えてくれる何かを

期待しているのでしょう。

人によっては口にはしないものの、

「いっそのこと、戦争でも起きるか、富士山でも爆発してて

一切の秩序が崩壊してくれんか。

立場も役職も法律も規制もしがらみも全てリセットしたい」

と物騒なことさえ思っています。

 

政治が変われば、経済が良くなれば、科学が進歩すれば、

きっと生まれ変われると夢見て、みな懸命に求めています。

ところがたとえどんなにそれらが変わっても、

しばらくすると、また同じ事の繰り返しの虚しい心が

胸一面を覆うのです。

何時までも、どこへ行っても、暗い心が晴れず、

迷いを重ねる我々の姿を仏教では『流転輪廻』と説かれます。

そしてその迷いの輪から抜け出すのを「出離」と説かれ、

これが仏教の究極の目的です。

 

さてトランプです。

勝利宣言した日、「とても美しく重要な夜だ」と言いましたので、

今は緊張感と高揚感で虚しさを忘れているのかもしれませんが、

もしかしたらもうすでに虚しい気持ちが

忍び寄っているかも知れません。

なぜそう思うのかと言いますと、かつてトランプ氏が、

一代で巨万の富を築いた大事業家となった時の心境を

こう語っているからです。

「人生最大の目標を成し遂げた人で、その目標達成と同時に、

寂しく虚しく、放心に近い感情を抱き始めることのない人は

めったにいない。(中略)他人の人生を見るまでもなく、

それが本当だということを私にはわかる。

私も他の誰にも劣らず、その落とし穴に陥りやすいのだ」

 

この述懐を聞いても、寂しく虚しい心が自分にあることを

敏感に気付いている人だと思います。

その落とし穴に陥らないよう、さらなる夢に向かって

常にポジティブに取り組んできたのでしょうし、

このたびの大統領選にだって打って出たのかも知れませんが、

問題は、果たしてそういうことで、

虚しい心が晴れることがあるかどうかということです。

 

仏教を説かれた釈迦は、必ずやってくる「死の大問題」に目を向け、

その解決をしない限り、どこどこまでも

人生の虚しさが晴れることはないのだと説かれています。

 

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