【出世本懐(1)】
「バカヤロー!!」
「甘えるな!!」
「ふざけるな!!」
学校に行けなくなった子供をどなりつける。
親にも、「子供になめられてるんじゃねー!!」。
2時間で引きこもりを治すという、
通称"奇跡のおばちゃん"の荒療治です。
彼女の持論では、
「人間は苦しみを一つ一つ克服しながら大人になってゆくもの。
しかし不登校や引きこもりの子供は、その苦労から逃げている。
甘やかす親にも原因がある」
となかなか手厳しいです。
「だから、私が闘わせるんです。逃げることに慣れたら、
一生逃げ続けなくちゃいけなくなりますから」
たしかにそのおばちゃんの言うとおり、人生は苦しみの連続で、
生きる以上は、それらの苦難から背を向けずに
戦い続けなければなりません。
その上でそのおばちゃんに聞きたいのは、
「なぜ人間は逃げずに戦い続けなければならないのですか?」
という問いです。
根本的には「働く意欲 」というのは、
人間の内面の問題だと思うからです。
ニートのある若者は、こう語ります。
「お金は要らない。そんなに物欲がないんですよ。
それよりも精神的に満たされたい」
「とりあえず動くってできない。納得したいんです」
作家・村上龍氏は、こう評してます。
「彼らは人生を放棄したわけではない。
立ち止まって、自立の芽を探しているのだ」と。
苦しみは時に耐えられないほどの重みとなって
その人にのしかかることがありますから、生きるための苦闘は
「そんなにまでして。。。」という場面も少なくありません。
「そんなにまでしてなぜ生きるんですか」
「いつか必ず消えゆく命、
戦い続けて生きているのは何のためなのでしょう」
もっとも大事な「生きる目的」が示されぬまま、
ただ苦しみに負けず
「生きよ」「がんばれ」「死ぬな」の連呼は、
ゴールなき円形トラックをまわりつづけるランナーに
鞭打つようになりはしないでしょうか。
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