親鸞に学ぶ幸福論

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私もあなたも「煩悩具足の凡夫」であるという人間観とは?【御同朋 御同行】

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「煩悩具足の凡夫」

という言葉があります。

 

煩悩とは、

私達を煩わせ、悩ませるもの

と書くように、

全部で108あります。

 

中でも代表的なものが、

貪欲、欲の心のことです。

瞋恚、怒りのことです。

愚痴、うらみやねたみの心のことです。

 

それ以外にも105つあって、

これを『煩悩』といいます。

 

具足といいますのは、

煩悩のかたまり、ということ。

煩悩でできている、ということです。

凡夫とは人間のことですから、

私たち、人間は、

煩悩に目鼻をつけた存在だと、

親鸞聖人はいわれているのです。

ちょうど雪だるまが

雪からできているようなものです。

雪だるまから雪をとったら、何もありません。

チョコレートで形作っている人形から、

チョコレートをとったら何もありません。

 

同様に、私達から

煩悩をとったら・・・

私達は何もなくなってしまいます。

私達人間は108の煩悩を持っている、と聞くと、

持つ主体としての私があるように思われるでしょうが、

正確には、煩悩でできているということなのです。

頭のてっぺんから足のつま先まで、

煩悩以外には何もありません。

 

「お前煩悩丸出しやないか」

と非難されている人は

煩悩をとがめられているのですが、

非難してぷんぷん怒っている人も、

煩悩で怒っているのです。

煩悩を丸出しにしないように気をつけよう、と

努めているのも、また煩悩です。

限りない欲にいつまでも満たされることなく苦しみ、

思い通りにさせてくれない相手に怒り狂い、

勝るをねたみ、うらんでは苦しむ、その姿は

財産家だろうが、女優だろうが、学者だろうが、

まったく変わりません。

 

『同病相哀れむ』といわれます。

「私はエイズではない、あなたはエイズだ。」

となれば、

「うつるから寄らないで。どこか行って」

と差別しますが、

「私もエイズ、あなたもエイズ、

あなたもこの病気の苦しみに戦っておられるんですね。」

となれば、お互い手を取り合って

支え合おうと努めるのではないでしょうか。

 

私も煩悩で苦しむ人間、

あなたも煩悩で悩む人間、

という人間の実態を知らされると、

そこには人種や国境や時代の壁はなくなります。

 

親鸞聖人が全ての人に向って

「御同行、御同朋よ」

と呼びかけられる背景には、

この徹底した人間観があるのです。

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