「月日は百代の過客にして、往きかう人もまた旅人なり。」
(松尾芭蕉)
人生はよく旅にたとえられ、
人間を旅人に譬えられます。
旅にたとえられる理由の1つは、
旅には様々な出会いがあり、
別れがあるということでしょう。
私は愛知県に生まれ、
大学生になって上京しましたが、
高校の卒業式以来、ずっと会えていない友人が
何人もあります。
会いたいな、と思う人も何人かいるのですが、
すれ違いだったり、予定が合わなかったりと、
おそらくもう二度と生涯会うことはない人がほとんど
のような気がします。
先日、金曜日の夜も食事会だったのですが、
8人が集まりました。
そのメンバーがぴたっとまた一人も欠けずに、一人も増えずに
そのまま集うことは今後まずないように思います。
平成27年7月31日PM7時に
ああして集まったあの場はあの時限りです。
もう二度と戻ってきません。
その中には始めてお会いした方もお二人おられました。
いわゆる初対面だった方ですが、
その方とももう二度と会えない、
金曜日の、あの日限りだった、ということもありうることです。
中には金曜日お会いしたのが一番最初で、
それから4年、5年、共に助け合う友人に
なってゆくのかもしれません。
いや、場合によっては、自分の人生を変える、
運命の出会いが
金曜日だったのかもしれません。
いずれにせよ会者定離 。
出会いがあれば、必ず別れもあります。
『会者定離 ありとはかねて 聞きしかど
昨日今日とは 思わざりけり』
35歳で流刑になられる親鸞聖人が、
恩師、法然上人との痛恨の別れを惜しんで詠まれた歌です。
大切な人との別れはひょっとしたら今晩かもしれません。
『一期一会』という言葉もあります。
もう2度とないかけがいのないご縁を大切にし、
お茶を振舞うという茶道の言葉です。
好きな人ともしばらくの間。
嫌いな人ともしばらくの間。
いずれも、かけがいのないご縁と
向き合っていきたいものです。
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