親鸞に学ぶ幸福論

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「君たちはどう生きるか」のジブリと「君たちはなぜ生きるか」の親鸞聖人

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【人身受け難し(1)】


「君たちはどう生きるか」という小説を年末に読みました。

○引退を撤回して宮崎駿が最後に制作する長編ジブリ映画の原作

○原作がマンガ化され、全国の書店で売り上げ1位を記録したこと

この二つも私が関心を持って読んだ理由に挙げられますが、

それ以上に私を引きつけたのは、この小説の「君たちはどう生きるか」という題名です。

 


「君たちはどう生きるか」という言葉は

親鸞聖人の教えを伝える立場である私にとって、

無関心ではいられません。

なぜなら親鸞聖人の教えを一言であらわせば

「君たちはなぜ生きるか」だからです。

 


「君たちはどう生きるか」という言葉は、ジブリ映画になれば

ますます世間に(世界も含めて)認知される言葉になるでしょう。

そのジブリの「君たちはどう生きるか」と

親鸞聖人の「君たちはなぜ生きるか」。

この両者の違いを鮮明にする好機到来と受け止めています。

 


「君たちはどう生きるか」は昭和10年代に書かれた小説です。

内容は道徳の教科書に出てくるようなテーマであり、

束縛された時代の空気に影響されてか、

お行儀のいい、面白みの欠ける内容だと思いました。

 


が、一方で、誰しも生きていると必ずぶつかる試練に

主人公がどう乗り越えていくか、がリアルに描写され、

我が身自身、身につまされました。

 


多くの大人たちが自己反省を込め、次世代に伝えたい内容だと、

子供たちに読むよう推薦したくなる作品だろうなと思います。

特に小説全編を通じて主人公が試練に対して「どう生きたか」を物語として示した後、

最後の一行で、唐突に「君たちはどう生きるか」と突きつけてくる終わり方は、はっとさせられます。

ぜひ宮崎駿監督には、この最後の一文で読者が受けるインパクトを

そのまま映画でも感じられるような作品にしてもらいたいなと思います。

 


さてその上で問題提起したいのは、

「君たちはどう生きるか」の前に

「君たちはなぜ生きるか」がなければならないのではないか、ということです。

 


この小説は、人生の試練にぶつかった時にどうしたら強く乗り越えられるか、

の生き方を教えたものです。

それはそれで大事なことです。

しかし考えてみてください。

そのように試練を乗り越え、生き続けていく理由は何なのでしょうか。

 


主人公であるコペル君は、クラスの友人を失うかもしれない試練に直面し、

こんな時「どう生きればいいか」大切なことを学びました。

しかし彼には今後も、人生の様々な試練はやってきます。

それはまたしても友人や家族を失うかもしれない試練かもしれませんし、

財産を失う試練や、健康を失う試練かもしれません。

 


それらの試練をなんとか乗り越え、乗り越え、みな生きていくのですが、

時に私たちは、その試練を乗り切れず、大切なものを失ってしまうこともあります。

その孤独、喪失感は耐えられない苦しみです。

その苦しみを耐えてでも、私たちがずっと生き続けるのは、なぜなのでしょうか。

 


どう頑張って苦難を乗り越え、生きたところで、

遅かれ早かれ、最後は死ななければなりません。

必ず死ぬのに、なぜ生きねばならないのでしょうか。

 


「君はどう生きるか」という問いは、

あたかも360度水平線しか見えない大海のど真ん中で、

「君はどう泳ぐか」を問われているようなものです。

どれだけ泳ぎ方を研鑽し、波を乗り越えたところで、

泳ぐ先がどこまでも続く空と海だったら、このままでは土左衛門です。

「君はどう泳ぐか」の前に

「君はどこに向かって泳ぐか」と問われねばならないでしょう。

 


同様に生きる目的を知らず、試練を乗り越え、苦しみに耐え、生き続ける人生は、

当然「君はどう生きるか」の前に

「君はなぜ生きるか」が問われねばならないのではないでしょうか。

 


「なぜ苦しみを何度も乗り越え、人は生き続けねばならないのか」

「必ず最後は死ぬのに、それまで死なずに生き続けねばならない理由は何か」

この根本の問いに真正面から答えを示されているのが親鸞聖人です。

 

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