親鸞に学ぶ幸福論

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末永い人間関係を築くために最も大切なこととは何か、釈迦の教えとは

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【三輪空(1)】


良好な人間関係を築くにあたって

「第一印象」「会話のセンス」など

大事なポイントはいろいろありますが、

特に継続して人間関係を深めていきたい時に、

きわめて大事なポイントがあります。

 


このポイントを会得している人は

何十年と信頼し合える関係を作ることができます。

 


逆に、初対面の人と打ち解けることはできても、

末永い人間関係を築くのは苦手だという方は

おそらくこのポイントを外している人だと思います。

 


ではそのポイントとは何かと言いますと

「“親切をした時”と“親切をされた時”の心がけ」です。

 


あなたは人に親切をした時、どんな気持ちになっているでしょうか。

また人から親切された時は、どうでしょうか。

ここにおける心がけによって、

人間関係が劇的に良くなったり、悪くなったりするのです。

 


それについて仏教ではこう教えられています。

【受けた親切を忘れてはならない、与えた親切を覚えてはならない】

 


私たちは人から何か親切してもらうと、

その時はありがたいなと感謝の気持ちが出てきますし、

今度会った時にお礼を言わなきゃ、と思います。

ところが数日経つと感謝の気持ちも薄れ、

後日会った際に、礼を述べるのを失してしまうことがあります。

親切してもらったその当初は感謝の気持ちがあったのですが、

数日のうちに忘れてしまった、ということです。

 


特に苦境に立たされていた時、

手を差し伸べてくれる人があれば、

心の底から感謝し、必ずいつか恩返ししようと固く決意します。

ところが人間とは薄情なもので、

苦しい状況から脱するといつしか感謝の心もどこへやら、

お礼やお返しがぞんざいになってしまうものです。

そんな態度が相手の気分を害し、人間関係が悪くなる原因になります。

そうならないようお釈迦さまは

【受けた親切を忘れてはなりませんよ】

と戒められているのです。

 


次に【与えた親切を覚えてはならない】とは、

どういうことでしょうか。

私たちはたまに人に親切すると、そのことをずっと覚えています。

「あの時」「あの人に」「ああいうことを」してあげた、

という心がいつまでもあります。

だから相手から満足なお礼が返ってこないと、

「当たり前だと思っているのではないか」と

おもしろくない気持ちが起きます。

「私はあの人のために苦労して、あんなことまでしたのに」と

お礼一つ言わないその人の涼しい顔を見るたびに、腹が立ってきます。

 


そのいらだちは、与えた親切をいつまでも覚えている心が原因なのです。

仏教では『三輪空(さんりんくう)』といい、

「私がしてあげた」「誰々にしてあげた」「何々をしてあげた」という

この三つを空じなさい、忘れなさい、と教えられています。

 


この三つを忘れることができず、

「私が・あの人に・こんなことをした」といつまでも覚えているから

イライラして苦しむのですよ、と仏教では説かれます。

だから【与えた親切を覚えてはならない】と戒められているのです。

 


「親切をした時」と「親切をされた時」に知っておきたい

末永い人間関係を築くポイントを今日はお話ししました。

 


受けた親切を当たり前に受け流し、

与えた親切をずっと覚えていることが

人間関係を悪くしていく元。

逆に受けた親切に感謝の気持ちを忘れず、

与えた親切は軽々と忘れ、意識もしない、という生き方が

人間関係が良くなる元なのです。

 


だから私たちは、親切をする時、親切をされる時、

「ここだなあ」と自分の心の向きに目を向けていきたいものです。

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一流シェフ、セバスチャン・ブラス氏を襲ったミシュランの呪いとは

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【有無同然(うむどうぜん)(1)】


世界的に最も権威あるミシュランガイドで星がつくと、

たちまち人気店となり、客が殺到します。

まして最高の3つ星を獲得すれば、店は何週間後まで予約で埋まり、

世界中の国の要人や芸能人も訪れる人気店になります。

 


ミシュランの星は、世界中のシェフの目標、あこがれであり、

いつかミシュランに認められるような味を、と日々努力を重ねています。

 


ところがミシュランの星がつくことで、

精神的に追い詰められるシェフは少なくなく、

「ミシュランの呪い」という言葉まであるそうです。

 

 

フランスの三ツ星レストランのシェフで、

世界的に知られたベルナール・ロワゾー氏の、

ライフル自殺も「ミシュランの呪い」でした。

ロワゾー氏は、常連ではない客が店に訪れるたびに、

一般客を装って調査にきたミシュランガイドの調査員ではないかと恐れ、

不安発作に襲われていたそうです。

生前から「もし星を失うようなことがあれば、自殺する」と口にし、

ミシュランの星を失うことへの恐怖感で、

年々精神的に追い詰められていったようです。

 


フランスを代表する三つ星レストランのシェフ、セバスチャン・ブラス氏も、

ミシュランガイド非掲載の希望を表明しました。

その理由は、抜き打ちで行われるミシュランの調査、評価に対する「重圧」からの解放を求めて、とのことでした。

星を獲得した時の味を絶対損なわないよう、正確にレシピを再現するようになり、

新たな食材で自由な創作料理に挑戦できなくなったつらさを語ったセバスチャンの動画は100万回以上再生され、

世界中の同業者の多くの共感を得ています。

 


仏教に『有無同然』という言葉があります。

「有っても無くても苦しみは変わらない」という意味です。

無いときは無いことで苦しみ、有れば有ることで苦しむ。

無い人は鉄の鎖で縛られ、ある人は金の鎖で縛られていると説かれます。

 


これさえあれば満足できる、幸せになれる、

と世界中のシェフが躍起になって追いかけているミシュランの星も、

手に入れると、今度は失う不安が襲い、苦しくなる、

これも『有無同然』の一コマといえましょう。

 

 

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葛西紀明選手は長野五輪の団体競技で落選したとき、何を思ったか

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【因果の道理(1)】

 

スピードスケートの小平奈緒選手が0.26秒の差で金メダルを逃しました。

「あとほんの0.3秒早くゴールできていれば」

と日本中がため息をつきましたが、

誰よりも悔しい思いをしているのは本人だと思います。

 


しかし彼女は「わずか0.26秒の差だから、同じようなもの。

今回のレースは運が悪かった。今日はたまたま向こうの日だった」

とは思わないでしょう。

それは0.26秒早くゴールするために、

どれだけの技術、精神力、筋力、体力を積み上げねばならないか、

骨身に沁みて知るアスリートだからです。

 


レジェンド葛西紀明選手は、選手人生で最も苦しかったのは、、

長野五輪の団体戦の代表から漏れたときだった、と語っています。

団体戦前日の公式練習の“選考会”では、

実績からいっても、フィジカルテストでもダントツの葛西でしたが、

踏切のタイミングが力みからほんの少し遅れてしまい、

思ったように飛べず、落選しました。

 


感動的な金メダルで日本中が歓喜に沸いていた中、

表彰式に出る気持ちにもならず、午前3時まで酒を飲み続け、

「このままじゃ終われない」と同じことを何度もつぶやいていたそうです。

 


たった一度の前日の選考会でちょっとタイミングがずれて一回失敗したからと

選考から落とした人たちをうらみ、ふて腐れて、もう嫌になったと努力を投げ出していたなら、

オリンピック出場は史上最多7回、日本勢男子最多のW杯通算17勝、

45才にしてオリンピックに出場している現在の葛西選手はなかったでしょう。

 


オリンピックでは

「あんなに頑張ったのに、メダルが獲れなかった、出場できなかった」と

悔し涙にくれる選手が多いですが、そんな人たちにとっても、

現在の葛西選手は大きな力を与えてくれる存在ですね。

 

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仏教に説かれる六度万行(6つの善)の一つ『忍辱』の意味とは

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【忍辱(1)】


「ならぬ堪忍、するが堪忍」ということわざがあります。

“堪忍”とは“耐え忍ぶ”こと。

「ならぬ堪忍」とは、「今度ばかりはもう堪忍できん」という時の言葉です。

「こんなことで腹は立ててはと、今まで我慢に我慢を重ねてきたけども、

ここまでされたらもう堪忍できん」

という時が「ならぬ堪忍」です。

 


「ならぬ堪忍、するが堪忍」とは、

その“今度ばかりは堪忍できん”とあなたが激高している、

そこを耐え忍ぶのを“堪忍”というのだよ、ということわざです。

なんとかがんばれば堪忍できることを堪忍することを“堪忍”とは言わないんだ、

こんなことまでされて堪忍できるか、という時に、

そこを腹を立てずに耐え忍ぶことを“堪忍”というのだよ、という言葉です。

 


腸が煮えくりかえって仕方ない時に思い出したいことわざです。

「いま自分は忍耐心を試されているんだな」

「ここだなあ、堪忍の実践は」

と受け止めて耐え忍んでいきたいものです。

 


仏教では、幸せの花が咲く六つの種の一つに「忍辱(にんにく)」が説かれています。

今日の言葉で言えば「忍耐」、腹が立つ心を抑えて耐え忍ぶことです。

「忍辱(にんにく)は、私たちを幸せに導くすばらしい行いですよ」

と釈迦は説かれていますが、できる人がなかなかいないので、

人から慕われ、愛され、尊敬される人もまた少ないのでしょう。

 

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「去る者を追わず」とは異なる阿弥陀仏の慈悲「願力無窮にましませば」

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【慈悲(1)】


「去る者は追わず」と聞かれると、どんな感じを持たれるでしょうか。

自分の元を去っていった彼女のことを

いつまでも追いかけ回して復縁を迫る男があれば、

情けなく思います。

そこは辛くとも「去る者は追わず」と泰然自若としている方が

誇り高く、立派に思います。

 


しかし見方を変えれば、愛する気持ちが薄いから追わない、ともいえます。

去る者を追っても仕方ない、また次の人を探せばいい、

と割り切れるくらいの気持ちだったともいえます。

 


親は子供が離れても、一時として忘れられません。

「子は親を忘れがち、親は子を思いがち」といわれるように、

子供がどれだけ親のことを忘れ、疎んじ、離れようとも、

親は子供のことを忘れられず、子の幸せを念じてやみません。

 


「去る者は追わず」とは、

“去っていく者は放っておけ”

“慕って近づいてくる者には心をかけるけど、

去っていく者など助けようとは思わない”

ということですから、どこか冷たい感じがします。

 


慈悲」とは“苦しんでいる人を助けたい、幸せになってほしい”という心です。

人間も慈悲の心を持っていますが、人間の慈悲は「去る者は追わず」の慈悲です。

自分を慕って近づいてくる人はかわいく思い、力になりたいと思いますが、

自分に背を向け避けようとする者には、

「勝手にしろ」と冷たい気持ちになってしまうのが、人間の慈悲です。

 


阿弥陀仏の大慈悲心は、人間の慈悲心とは違います。

「逃げる者を追って追って、最後ガチッとおさめ取って絶対に放さない」慈悲です。

どれだけこちらが逃げても、裏切っても、

絶対にあきらめきれず、見捨てることができずに

「助けてやりたい」と願い続けてくださる慈悲です。

 


その阿弥陀仏の大慈悲心に救い摂られた親鸞聖人は

「願力無窮にましませば 罪悪深重もおもからず」

と感激されています。

“阿弥陀仏が絶対にあきらめられず、逃げる私を追いかけ続けて下されたから、

罪が深く、悪の重い親鸞のような者が救われたのだ”

と弥陀のご恩に感泣された親鸞聖人のお言葉です。

 

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二人は奇跡的に出会い、夫婦になる。運命の人とは。

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【因縁(1)】

 


ビルの屋上から、手に持った一本の鳥の羽根を離すと、

風に舞いながらヒラヒラと落ちていき、

やがて路上の片隅にフワッと着地します。

鳥の羽根が路上のその場所に着地したのは「結果」です。

その場所に着地した「原因」があって、そこに羽根があるのです。

たまたまそこに落ちたのではなく、

そこに行き着く原因があったのです。

 


鳥の羽根のすぐ側に落ち葉がありますが、

その落ち葉がそこにあるという結果にも、必ず原因があります。

 


たまたま一本の羽根と一枚の葉が隣り合わせになったのではなく、

様々な原因があって、今、そういう結果が起きているのです。

風の向き、木の位置、ビルの高さ、

その何かがほんの少しずれていても、

羽根と葉っぱが隣り合わせになることはなかったでしょう。

 


羽根と葉っぱだけではありません。

あなたが夫とし、あるいは妻として、現在同じ屋根の下で暮らすその人。

あなたの夫は、あなたの妻はなぜ「その人」なのでしょう。

あなたの前に現れた異性は他にもいたはず、

その中には、好きになって結婚を意識した人だってあったでしょう、

どうしてあの人でも、あの人でもなく、

今「その人」があなたのパートナーとなったのか。。。

 


何かちょっと違っていたら、その人と顔を合わせることもなく、

一生を終えていたことでしょう。

あの居酒屋で隣同士に座らなかったら、

いつもと違う道を通っていなかったら、

電車が通常より5分遅れなかったら、など

様々なことが重なって、出会い、意識するようになり、今の結果があるのです。

 


流行語大賞の候補にもなった「35億」。

あなたのパートナーは35億分の1です。

いや、どちらかが江戸時代に生まれていたとか他の時代に生を受けていても、

こんな出会いはなかったことを思えば、

二人の出会いは35億分の一どころではないことになります。

何億円の宝くじが当たるよりずっとずっと貴重な確率で、

二人はパートナーとしてお互いを選んだのです。

考えると不思議な気がしてきます。

このかけがえのない縁に心から感謝できるような仲になれるよう、

育んでいきたいものです。

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現代人が陥るフランクルの全体主義。生きる目的はいずこに。

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このたびの雪もすごいですが、先回の交通障害の教訓もあってか、

除雪がしっかりしていて、今のところ、このあたりには混乱はありません。

 


【今日の仏語】は『出世本懐』の1回目です。


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先月「やりたいことが見つからない」という

10代の若者の声をテーマに書きましたが、

それを読んだ高校生の読者さんから感想をいただきました。

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いつも楽しく読ませてもらっています。
今回のメルマガは驚きました。
「やりたいことが見つからない」とはまさに自分のことだと。
でもちょっとほっとしました。
じっくり見つけられたらいいなと思いました。
これからもよろしくおねがいします。
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高校生でこのメルマガを読み、問題意識を持ち、

感想までくれる積極性があるのですから、

きっといつかしっかりと自分の人生の目的を見つけられることと思います。

 


人生の目的を考えたことなど一度もない、という人も少なくないようです。

中学生、高校生なら、「まずは大学へ」で済ましているのかもしれません。

小学生の頃から塾に通い、中高一貫の進学校へ行けば、

そこでは誰もが「いい大学に入れば幸せになれる」と信じてしのぎを削っていますから、

負けじと勉強に明け暮れ、「いい大学」を目指します。

 


大学に入ったら、楽に単位をくれる「いい先生」を探して、4年間をこなします。

就活でも周りに負けじと、「いい会社」を目指すのに一生懸命です。

仕事につけばついたで、周りに負けじと「いい評価」を目指し、

適齢期になれば、周りに負けじと「いい相手」を目指します。

 


精神科医フランクルは、人生の目的を見失っている現代人を評して

「ほかの人たちがしていることを自分もし、

ほかの人が自分に期待することをする全体主義」

と定義しました。

 


「自分は何をしたいのか、何をすべきなのか」

という迷いは、決して若者だけの悩みではありません。

定年退職や子育てが一区切りついたときなど、

人生の節目を迎えたときにその悩みが起きてくる人もあれば、

死期を覚悟した病床で迷い悩む人もあるでしょう。

 


いずれにせよ、この悩みは人生を真摯に受け止めた時におきる疑問なのです。

 

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