【忍辱(1)】
「ならぬ堪忍、するが堪忍」ということわざがあります。
“堪忍”とは“耐え忍ぶ”こと。
「ならぬ堪忍」とは、「今度ばかりはもう堪忍できん」という時の言葉です。
「こんなことで腹は立ててはと、今まで我慢に我慢を重ねてきたけども、
ここまでされたらもう堪忍できん」
という時が「ならぬ堪忍」です。
「ならぬ堪忍、するが堪忍」とは、
その“今度ばかりは堪忍できん”とあなたが激高している、
そこを耐え忍ぶのを“堪忍”というのだよ、ということわざです。
なんとかがんばれば堪忍できることを堪忍することを“堪忍”とは言わないんだ、
こんなことまでされて堪忍できるか、という時に、
そこを腹を立てずに耐え忍ぶことを“堪忍”というのだよ、という言葉です。
腸が煮えくりかえって仕方ない時に思い出したいことわざです。
「いま自分は忍耐心を試されているんだな」
「ここだなあ、堪忍の実践は」
と受け止めて耐え忍んでいきたいものです。
仏教では、幸せの花が咲く六つの種の一つに「忍辱(にんにく)」が説かれています。
今日の言葉で言えば「忍耐」、腹が立つ心を抑えて耐え忍ぶことです。
「忍辱(にんにく)は、私たちを幸せに導くすばらしい行いですよ」
と釈迦は説かれていますが、できる人がなかなかいないので、
人から慕われ、愛され、尊敬される人もまた少ないのでしょう。
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