親鸞に学ぶ幸福論

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シッダルタ太子がすべてを捨ててまで求めたものとは

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【釈迦御一代記(6)】

 

シッダルタ太子が城を出られたのを知った浄飯王は、

家来たちに命じて必死に探索を続けます。

ついに家来一行が太子の居場所がわかり、

城に戻るよう、説得にかかる様子が記されていますが、

身に沁みます。

 

■一行は、鬱蒼(うっそう)とした路傍の大樹の下で

瞑想にふけっておられる悉達多太子を発見しました。

太子の前にひざまずき、

カピラ城内の模様を詳しく語り、

帰城を懇願しました。

「世に出家の動機には四通りあると聞いています。

 長い病苦で歓楽を満たすことができないとか、

 老人になって身の自由と希望を失ったとか、

 財物を失い生活に困窮しているとか、

 家族に死別して世をはかなむからだと聞いています。

 しかし、太子さまの場合は、

 この四つともあてはまりません。

 年若く

 壮健な時に

 家富み、

 家族の人々にも別に変わりはないのに、

 なぜ若き楽しみを捨てて

 一衣一鉢の姿になられ、

 遠きさとりを求められるのか、

 私たちには一向に分かりません。

 どうしても太子さまの心持ちが分からないのです……」

 

 涙ながらに訴える使者に、

 悉達多太子は、毅然として述べられた。

「お前たちには分からないのか、

 あの激しい無常の嵐が、まだ分からないのか。

 ものはみな常住しないのだ。

 いずれの日にか衰え、

 いずれの日にか滅ぶのだ。

 快楽の陰にも無常の響きがこもっているのだ。

 美女の奏する弦歌は欲をもって人を惑わすのみだ。

 三界は悩みのみ、

 猛き火の如く、

 浮かべる雲の如く、

 幻や水泡の如し。

 若きを愛すれど、

 やがて老いと病と死のために壊れ去るのだ」

 

火の玉の如き太子の決心に、

使者たちはどうすることもできず、

涙をのんで帰城し、

太子の決意を父王に伝えたといいます。

 

■健康、財産、地位、妻子、才能

すべてに恵まれておられたシッダルタ太子でしたが

やがては老い、病に侵され、

確実に死んでゆかねばならない、はかない人生であることを

知らされ、心からの安心も満足もできなかったのです。

 

【心底からの安心、満足とは?】

【本当の幸せとは?】

この探求一つにすべてをかけられ、

シッダルタ太子は

すべてを捨てられたのでした。

『The Great Renunciation』

『偉大なる放棄』と英訳されます。

 

■それにしても、

【仏の力で開運し、商売繁盛する加持祈祷】

だの、

【○○如来のご利益で恋愛成就】

だの、

仏教の名を借りたインチキ商売が

今日、いかに氾濫していることでしょう。

お釈迦様が世の幸せをなげうってまで

求められた真実があることが

何も知らされていません。

仏教の何たるか、

深い教えの中身までは知らなくても、

このたび6回にわたってお話してきた

『釈迦がなぜ出家されたのか』

その動機を学ばれれば

仏教とほど遠い迷妄が

仏教の名を借りてはびこっている現状を

嘆かわしく思われるのではないでしょうか。

 

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