【因果の道理(2)】
■今日、仏教の本は書店にも平積みされるようになり、
市民講座でもテレビ番組にも仏教の講座はなされていますので
仏教に関心ある方はそういう講座にも参加され、本も読んでおられます。
最近私の仏教講座に参加される方の中にも、
それらの講座を受講したり、
関連の本を読んでおられる方が増えてきたように思います。
仏教に関心を持たれる方が多くなってきたのは
私にとってはうれしい傾向ですし、
大いに今後とも学んでいただければとありがたく思います。
ところがそんな方の中にも
「私はもう仏教聞いて10年になるけど仏教は難しい。よくわからん。」
と言われる方は少なくありません。
仏教のある話に感銘を受けた、
それで学びがいのある深い内容だと感じた、
という方はありますが、
そもそも仏教とは何が教えられているのか、
全体像がぼんやりしている、という方がことのほか、多いのです。
ではなぜそうなってしまうのでしょうか。
それは根幹である「因果の道理」を
きちんと理解されていないことが原因であるように感じます。
■『因果の道理』は、仏教の根幹です。
根幹とは『根っこ』であり、「幹」である、ということです。
仏教を一本の木としますと、
因果の道理は根っこであり、幹にあたります。
根っこがなければ木は枯れてしまうように、
幹を切ったら、木は倒れてしまうように、
『因果の道理』がわからなければ、
仏教は一切わかりません。
仏教を10年学んだと言われても
仏教のいう大木の、先の葉っぱの話や枝の話を聞いてこられ、
その葉っぱや枝を伸ばしてきた根幹、
根っこや幹の部分について
聞いてこられなかった、
あるいは聞かれたことがあっても
あいまいであるからでしょう。
私が仏教講師と知ると
「○○経には何が教えられているのですか。」
などと聞かれる方があります。
お経の意味を知りたくなられた動機は
葬式や法事で僧侶が読んだので、とか
写経しているうちに意味が知りたくなった、など様々ですが、
一口にお経といっても七千余巻あるのです。
35歳で仏の悟りを開かれてから
80歳2月15日亡くなられるまでの釈迦45年間の、
インド各地でなされたご説法が
弟子の手によって書き残されたものを
『一切経』といいます。
釈迦45年の教えがすべて書き残されているのですから
10冊や20冊でないことは容易に分かりますが、
それにしても7千余巻は膨大な数です。
一切経のことを別名『七駄片馬』と呼ばれるのも
インドから中国に三蔵法師が経典を運んだ際に、
7頭の馬に積んでも積みきれなかったところからきています。
この七千冊に及ぶ膨大な一切経を貫いているのが『因果の道理』なのです。
『因果の道理』に立脚していない経典は一つもありません。
『因果の道理』があいまいで仏教を理解することはもうありません。
私がこの日記でも、
あるいは主催する公開講座『一からわかる仏教講座』でも、
よく参加される方はご存じのように
角度を変えながら何回も因果の道理をテーマに取り上げるのは
そういう理由からです。
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