【自業苦(3)】
蚕(かいこ)は自らの吐いた糸で作った「まゆ」に閉じ込められ
湯玉に煮られて死んでいきます。
人は自らの吐いた言葉に、己が縛られ、苦しみます。
これを仏教では『自業苦』といいます。
【自】らの【業】(口で言ったこと)が原因で、
【苦】しい運命がひきおこるのです。
一回吐いたウソにより、その後ずっと「ばれはしないか」と
苦しむことが、私たちにはあります。
そしてそのウソをごまかすために、ウソの上塗りをし、
苦しみを深めていきます。
日常の言動にも自信がなくなり、何か後ろめたく、
素直さやまっすぐさは消え失せ、
裏表のある顔つきになっていきます。
そのうち、どこまでウソをついているかも分からなくなり、
つじつまが合わなくなり「発覚」。
「あれ」も「これ」も全部ウソだったのかと
周りを傷つけ、信用をなくし、孤独になり、
いよいよ苦しみに縛られます。
自業自得の因果の道理は曲げられません。
自分の吐いた言葉が自分をしばり、
苦しみから抜け出せなくなるのです。
これを『自業苦』といいます。
自分の業(行為)によって苦しむから『自業苦』です。
この『自業苦』から『地獄』へと堕ちていく、と
釈迦は説かれています。
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