【自業苦(1)】
カンボジアではタイの国境付近に、
今もポル・ポト政権時代の地雷が相当数埋まっており、
毎年200人~300人もの人たちが地雷を踏んで亡くなるそうです。
そんな危険地帯を歩けといわれたらどうでしょう。
一歩一歩がビクビクで、生きた心地がしないと思います。
人生でも、思いがけないところで、地雷を踏んで、
ひどい目に遭うことがあります。
・渡辺謙の浮気発覚
・稲田元防衛相の失言騒動
・籠池理事長の不正発覚
これらの報道はすべて、自分で埋めた地雷を
自分が踏んで苦しんでいる事例です。
仏教ではこのような苦しみを『自業苦(じごく)』といいます。
自分の業(行い)が原因で自分が苦しみを受けるので、
『自業苦(じごく)』といわれるのです。
まだ地雷を踏んで暴発していなくても、
自分がせっせと埋めた地雷地帯を、今歩かなくてはならず、
ビクビクしている人はどれだけいることでしょう。
「浮気がばれるかも。何とか避けられないか」
「不正をあいつが言い触らしたらオレはどうなってしまうのか」
「あの失言、誰か公にしたらクビだろうな」
こういう不安におののいている人は、
人生の地雷地帯を、震えながら歩いている人です。
自分が埋めなければ、安心して歩けたのに、
自分で埋めといて、踏む怖さに震えているのですから、
その人もまだ踏んではいなくても、
今の状態が『自業苦』の真っ只中です。
やがて踏んで、さらに本格的な『自業苦』が始まります。
地雷を埋めないよう、日々の心がけから己を律していくことが、
結果的に、安らかでおびえのない人生へとつながっています。
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