【法鏡(1)】
最近、複数の医療系大学で、
「ヘルスヒューマ二ティー(医療人文学)」のコースを
修士課程として創設する動きが見られるそうです。
「ヘルスヒューマ二ティー(医療人文学)」では、
哲学や倫理学、文学、人類学など幅広く学ぶ、とのこと。
なぜ医者や看護師にシュークスピアやプラトンが必要なんだ?
と思われるでしょうが、
ここにもAI(人工知能)の影響があるようです。
医療現場は猛烈な勢いでコンピューター化が進み、
AI(人工知能)も導入され始め、
彼らは人間より誤診が少なく、治療法の選択も的確なので、
やがて診断から治療方法、手術にいたるまで、
人間の手からAIに取って代わられるとみられています。
ではそうなった時、人間の医者の仕事はどうなるのか。
患者の心の不安に寄り添い、共感したり、励ましたりすることに
比重が重くなっていくだろうと予想されています。
こうした時代に備え、今後ますます重視されるのは医療者の「人間力」です。
患者や家族を前に、その苦しみを共感する「感性」。
相手の性格に応じてどう接していくかの「配慮」。
患者や家族を安心させ、納得させる「会話力」。
医者や看護師は、患者の物理的な人体に気を配るだけでなく、
患者の家族関係や仕事関係、人生観など精神的な個に気を配るよう求められるようになり、
そこで注目を浴びているのが、
哲学や倫理学、文学、人類学などを学ぶ「ヘルスヒューマ二ティー(医療人文学)」なのです。
仏教のことをお釈迦さまは「法鏡」“真実の鏡”と例えられ、
「人間の姿をありのままに映し出した鏡が仏の教えだ」と教えられています。
では仏教という鏡にはどんな自分の姿が映っているのか、
AIの進展により人間がますます「人間とは何か」をよく知らねばならない時代だからこそ
その鏡をのぞいてみたい、仏教を知りたいという人は増えていくことと思います。
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