親鸞に学ぶ幸福論

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2015-01-01から1年間の記事一覧

釈迦は、老苦との戦いに勝利はない、と説いた

【老苦(2)】 カピラ城に太子として生まれられたお釈迦様が 出家される動機になったエピソードに 『四門出遊』という話があります。 ーーーーーーーー 太子が東の門を出ると、 活気づいた町並みが広がっている。 町を見渡していたとき、 太子の目にとまっ…

年寄り笑うな行く道じゃ

【老苦(1)】 「四苦八苦」という言葉は、 「今日は部下の失態で四苦八苦したよ」と使うように、 日本でもおなじみの四字熟語の一つですが、元来、仏教の言葉です。 生・老・病・死の四つの苦しみを四苦、 愛別離苦・怨憎会苦・求不得苦・五陰盛苦、の四つ…

「なぜ自殺してはいけないのか」親鸞聖人の答え

■サンフランシスコの美しく巨大な橋 “ゴールデンゲート・ブリッジ”はアメリカを代表する観光名所です。 この橋をテーマにしたドキュメンタリー映画『ブリッジ』は、 上映拒否が相次ぎ、世界中で激論され、 賛否両論がまっ二つとなりました。 実は、ゴールデ…

『知足』にはほど遠い、ほどほどにできない凡夫

【仏願(5)】 「ほどほどの幸せでいいじゃないか。」 と言われます。 「知足」と言う言葉もあります。 不足ばかり言っていては幸せになれませんよ、 足ることを知りなさい 世界中には飢餓で亡くなる人も多いのに、 日本に生まれ、ちゃんと一日三食食べれる…

思い通りになる世界は恐ろしい

【仏願(4)】 ■“平和が大嫌い”と言っている者が、 戦争を始めるのではありません。 世界の歴史を見ると、 平和を強く叫んでいた者が、 人殺ししたり、戦争を起こしています。 戦争を始める人の決まった言い分は 「平和を守るため」です。 ■職場でも誰かを…

権力者に近づくなと言われた親鸞聖人

■親鸞聖人は 「権力者に近づいて仏法を広めるようなことを考えるな」 と言われています。 権力者はいかに残酷で横暴で身勝手なものか、 知られてのお言葉でしょう。 ■あなたの周りにも嫌いな人、あるいは苦手な人、ってあると思います。 職場にも家庭にも、…

人をだめにしようと思ったら

【仏願(2)】 ■「好きなことを好きなだけできれば幸せだ」 という人生は みなの憧れですが、 この人生観に問題はないでしょうか? 何回かに分けて考察しています。 ■人間の体は飢餓には強いが、 過食には弱い といわれています。 氷河時代を含む何十万年に…

仏の願いとソクラテス

【仏願(1)】 ■『仏願』とは「仏の願い」 仏教とは、仏の願いを 私たちの上に満たすことを目的に 説かれています。 私たち衆生の願いを満たす教えではありません。 衆生の願いをかなえても、 衆生は幸せになれないからです。 ■「お金があったら、あの車買…

忍耐することは素晴らしい善行

【忍辱(3)】 お釈迦様が勧められた六つの善い行いの一つが、 『忍辱(にんにく)』です。 苦しいとき、屈辱にまみれたようなとき、 腹を立てずに 投げやりにならずに 逃げ出さずに じっと忍耐することです。 「じっとこらえているだけですけど、それだけ…

笑って鉄鞭を受ける者は必ず新生する

【忍辱(2)】 ■『忍辱』とは、怒りを抑えて忍耐することです。 お釈迦様が教えられた、たくさんの善行を 六つにまとめた六度万行の一つです。 ■欠点を注意されると、腹が立ちます。 「じゃ、オマエはどうだ?」 という心が吹き上がってきます。 しかし口の…

踏まれても根強く忍べ福寿草

【忍辱(1)】 「負けている 人を弱しと思うなよ 忍ぶ心の強きゆえなり」 私の好きな歌です。 人生は時に大きな挫折がやってくるときがあります。 受験失敗、留年、失恋、就職難、左遷、リストラ、倒産、借金、離婚、病気、老い、 人から見下げられるような…

釈迦が説く、運を引き寄せるもの、とは

【意業(2)】 夫婦間の相談を受けることもありますが、 男にとっておおよそ奥さんという存在は 【怨親共にある】存在かと思います。 【怨親】とは、怨む存在であり、 親しみを感じる存在でもあるということです。 「怨む」というと言い過ぎの感もあります…

仏教の説く「我慢」の本当の意味

【我慢(1)】 ■「我慢しなさい!」 「人間は我慢が大事だよ。」 「よく我慢したね。」 この『我慢』という言葉、 現在では「忍耐」という意味で用いられ、 ポジティブな意味合いを持つ いい言葉のように思われています。 実はもともとは仏教の言葉です。 …

仏教「四苦八苦」の一つ、【求不得苦】

【求不得苦(2)】 ■『求不得苦(ぐふとっく)』という言葉が仏教にあります。 仏教では私たちのもう逃れられない苦しみを 八つにわけて「四苦八苦」といわれます。 (日本では四字熟語になってますね) その八つの中の一つに『求不得苦』があります。 「求…

「普通の生活」ってスゲー難しいのな

【求不得苦(1)】 『求不得苦』という仏教の言葉があります。 求めても手に入らず苦しむことを『求不得苦』といいます。 お釈迦様が人間の普遍的な苦しみとしてあげられている、 八つの苦しみの一つです。 「高望みはしない。ささやかでも温かい家庭を築き…

前世の仏縁を感謝された親鸞聖人「遠く宿縁を慶べ」

【縁(5)】 私たちは周りの『縁』によって大変な影響を受けるので、 縁はきわめて大切ですよ、と 4回にわたってさまざまな事例を通して話をしてきました。 夫婦であったり、ライバル、友人、勉強する環境など論じてきましたが、 中でも私が最も大事にした…

人生に大きな影響を与える「夫」「妻」という存在

【縁(4)】 酒井法子は一時期、覚せい剤に手を染めてしまいましたが きっかけは覚せい剤常習の男を夫にしてしまったからでした。 夫婦というのは寝食共にする仲なのですから、 夫が覚せい剤に依存しているならば 妻である自分だけはしないで生活していく、…

孟母三遷とスターバックス勉強法

【縁(3)】 『孟母三遷』ということわざがありますが、 これも『縁』の大切さを教えている話です。 孟子の母が最初に住んだのは、墓地の隣りでした。 子供は葬式のまねごとをします。 よくないと引っ越した先は市場の隣り。 子供は商人のまねごとをします…

ウェルテル効果と仏教

【縁(2)】 『朱に交われば赤くなる』 ということわざもありますように、 どうしても周りに影響されてしまうのが人間です。 任侠やくざ映画が流行ったころ、 映画を観終わって映画館から出てくる人が 一様に肩をいからせて ポケットに手を突っ込み 上目づ…

縁によって変わる人生:ライバル

【縁(1)】 フィギィアスケートではライバルの演技中に 「失敗しろ」「転倒しろ」 とどうしても思ってしまうのではないでしょうか。 暫定1位、最後演じるこの人が自分よりポイントが低ければ優勝、 という場面では、その人が転倒でもしたら、 「やった!こ…

泣きながら良い方を取る形見分け

仏教では五欲の一つに 『財欲』が説かれています。 その実態をあらわした川柳に 『泣きながら良い方を取る形見分け』 とあります。 着物や家具など、 親の遺品を兄弟で分けるとき、 布巾で目を押さえながらも 真剣に物色している、その人間の実態が歌われて…

当たり前のことができずに経済的に苦しくなる

「隣の家の奥さんは憎い。 だんなは同じ会社の同期なのに、 今では向こうの旦那がスピード出世して 給料が上がったので、 ブランド品を身につけるようになって 最近ではマイホームまで購入して 悔しくて悔しくて。。。」 こんな思いをぶつけられる方と最近出…

戦争の原因を知りたければ「誰が得をしたか」を考えてみる

貪欲(欲の心)の本性は 『我利我利亡者』である、と 釈尊は説かれました。 我利我利亡者とは 自分さえよければ 人はどうなってもいい、 という心です。 その貪欲の一つに 『財欲』があります。 お金が欲しいという欲であり、 物が欲しいという欲です。 今日…

人の真価を決める「金」という存在

何年か前に脱税姉妹として 新聞や週刊誌をにぎわせた60代の姉妹がありました。 親の遺産59億円を自宅に隠し、 28億の脱税容疑で逮捕されたのです。 隠したお金はダンボールで50個分、 1日10万円使って161年かかる計算です。 「金が金を呼ぶんや」と 貸金…

放浪の寅さんと定住のさくらの、お互いがお互いを惹かれ合う関係

私が大学生のときのことですが、 3年生の夏も過ぎると友人とのランチにも 就職の話題が出てくるのですが、 私は無関心でした。 当時、講演会を通して 高森顕徹先生という仏教の先生がおられることを知り、 大学出たら本格的に仏教を学ばせていただき、 将来…

引退と復帰を繰り返したマイケル・ジョーダン

【有無同然(2)】 バスケットのスーパースター、マイケル・ジョーダンは、 スポーツの世界において、もっとも有名で、 カリスマ性をもった選手の一人でした。 そのジョーダン、シカゴブルズ3連覇後の シーズンオフに突如引退します。 全盛期にあっての引退…

水戸光圀の苦悶を歌った歌

【有無同然(1)】 『ただ見れば 何の苦もなき 水鳥の 足にひまなき わが思いかな』 天下の副将軍、水戸黄門で有名な、 水戸光圀の歌です。 「仕事仕事でいやになる。 あ~あ、たまには温泉旅行でもしたいなあ。」 と嘆く御仁の多い中、 水戸黄門は全国を慢…

仏教で心のことを「機」というのはなぜか

【機(2)】 ■仏教では、自己の心を「機」といわれます。 親鸞聖人の教えには 「機の深信」「悪人正機」 などの言葉がありますが、 みな同じ意味で使われています。 ■今日の日本語でも使われる例はありますよね。 たとえば、 犯人の「動機」は何か、といっ…

仏教ではなぜ人間の心を「機」というのか

4年前、仙台市に住む19歳の予備校生が 入試試験を流出させる事件がおきました。 「起きるべくして起きた」事件 といえるかと思います。 この事件で大学側は管理体制の甘さを露呈しました。 科学技術の進歩が早くて それに臨戦即応する管理体制は追いつかない…

印度西天之論家、から始まる正信偈の一節とは

■「飲水思源」という中国のことわざがあります。 「水を飲む時には、井戸を掘った人のことを思え」 家の蛇口をひねれば水が出てくるのは、 こんこんと湧き出る泉があるから。 いやいや泉があっても 我が家までその水を 新鮮なままで 通すパイプがなければ、 …

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