2016-01-01から1年間の記事一覧
■仏教ではうぬぼれ心のことを『慢』といいます。 108の煩悩の中でも、私たちを特に煩わせ悩ませる 大きなものが6つあり、これを『六大煩悩』というのですが、 『慢』はその一つに数えられています。 特に仏道修行者にとって恐ろしいのが 『慢』だと説か…
【瞋恚】 ■「なんであの人はああなんだ」「なんでこいつはこうなんだ」 と細かいところに気がつき、厳しく指摘する人があります。 人が気付かないところまで気が付くのですから 職場では有能な「デキる人」なんですが、 歯に衣着せず人を指摘するので、 その…
権限には責任がついて回ります 権限を持っている人は、責任を持っています。 強い権限を持つ人は、重い責任も担います。 「権限は持ちたいが、責任は持ちたくない」 といったばかなことは通用しません。 「権限はなかったが、責任だけは負わされる」 という…
【智恵(4)】 ■トランプ氏の支援演説した著名人が、 広島、長崎への原爆投下を指示したトルーマン元大統領を 「原爆を日本に落とすガッツがあった」と称賛、 それを受けてトランプ氏も「同じ決断をするだろう」と話したところ、 会場が喝采する場面が、5…
【智恵(3)】 ■南青山で心理学のカウンセラーをされている方が 仏教を聞きに講座にこられました。 自衛隊や企業で講習もされている方ですが、 「心理学は山登りでいえばピッケルを与えてくれるが、 頂上は教えられないし、自分もわからない」 とストレート…
「煩悩」という言葉が仏教にあります。 みなさんも耳にされたことがあるかと思います。 文字通り、「煩わせ、悩ませるもの」と書くように、 私たちは常に煩悩によって、苦しみ、悩んでいます。 その煩悩に108つあるので、これを『百八の煩悩』といいます…
■先日、高校生クイズ選手権決勝をテレビでやっていたのですが、 そのレベルが尋常じゃないのです。 「スリランカの首都はどこ?」 「スリジャヤワルダナプラコッテ!」 ピンポン正解。 「古事記で天岩戸に隠れた天照に舞を舞った登場人物の名前は?」 「あめ…
【なぜ自殺してはいけないのか】あなたは大切な人が「死にたい」と訴えてきた時、 自信を持って止めることができますか。 http://kikutaniryuuta.main.jp/masi/
【鬼神(2)】 ■人間、苦しいことが重なると、 「なんで自分だけがこんな目に合わなければならないのか」 真剣に思い詰めるようになります。 一つ二つの苦しみなら、試練の時だ、何とか乗り越えなければ、と 冷静に対処できても、ときに人生には いくつもの…
【鬼神(1)】 ■日本では、建築工事の最初に、 「地鎮祭」という、神主がしめ縄張って、棒を振って、 祝詞をあげる、一連の儀式を執り行うのが、 半ば常識のようになっています。 スカイツリー着工の際も、地鎮祭があり、 テレビで報道されたのを覚えていま…
■「人をまとめていく力がほしい」という声を聞きます。 マネジメントする立場の人、管理職の人には 必ず求められる力ですから、切実でしょう。 ■書店に行くと、 「人を動かす」「影響力を持つ」などのテーマの本が 言葉巧みの題名で並んでいます。 私も題名…
■親鸞聖人が越後を布教に回られた際に、 詠まれた歌が今日に残っています。 「この里に 親をなくした 子はなきか み法の風に なびく人なし」 “この越後の地に、親を亡くした子供はいないのだろうか 仏法を聞く人が現れない” 一軒一軒家々を回られ、仏法を伝…
親鸞聖人は35歳の御時、 越後(今の新潟県)へ流刑になっておられます。 流刑の苦難も 「この地にて仏法をお伝えせよとの如来のご方便」 と受け止められ、越後の人々の胸から胸へ、 仏法を伝えられるのでした。 春の訪れと共に、野に色とりどりの花が咲く…
【求不得苦(1)】 ■『求不得苦(ぐふとっく)』という言葉が仏教にあります。 仏教では、私たちのもう逃れられない苦しみを 八つにわけて「四苦八苦」といわれます。 八つの苦しみの波が絶えず襲い、 渡るに渡れぬ苦しみの海のようなものが人生だ、 と説か…
【愚痴(4)】 うらみ、ねたみの心を仏教では『愚痴』と言いますが、 この愚痴の心でどれだけ多くの人が悩み、損していることでしょう。 愚痴の心にどう対処していくか、全人類の課題といえます。 『愚痴』の“愚”は愚か、“痴”も愚か、ということですから、 …
【愚痴(3)】 ■愚痴の心で苦しんでいる実態を一昨日からお話ししています。 仏教では人生の苦しみを八つに分けて『四苦八苦』と説かれていますが その中の一つに『怨憎会苦』があります。 怨み憎しんでいる嫌いな人と会っていかなければならない苦しみです…
【愚痴(3)】 ■大学時代、教室の机に 『青は藍より出でて藍よりも青いので藍は困っている』 という誰かの落書きがあって、くすっと笑ったのを覚えています。 青色(紺色)の染料は、植物の藍を原料としていますが、 その染料で染めたものは、藍よりも青い…
【愚痴(2)】 仏教に『惑業苦(わくごっく)』という言葉があります。 「惑」とは、迷い・惑い・煩悩のこと。 「業」は悪い行い。 「苦」は苦しみのことです。 「惑」が「業」を生み、「業」が「苦」を生む、 そして「苦」が「惑」を生む。 「惑」⇒「業」⇒…
仏教に『愚痴』という言葉があります。 今日日本語の一つとして、一般会話の中でよく使われます。 「あの人は愚痴ばかり言ってる」 「愚痴っぽい人だなあ」 というように、口でしゃべる行為の一つのように思われていますが、 本来『愚痴』とは心の行いです。…
【有無同然】 金沢のレストランで、こんな宣伝文句を見ました。 「ミシュランで星を獲得した名店『○○』で修行したシェフによる 創作料理」 改めてミシュランのすごい権威を知らされました。 その店自体がミシュランの星を獲得したわけではなくても、 そこで…
【因果の道理(1)】 仏教の根幹が「因果の道理」です。 「因果」とは「原因と結果」です。 仏教では「結果には必ず原因がある」と教え、 「結果が異なるのは、原因が異なるからである」 と教えられています。 これは仏教のみならず、すべての学問は、 「結…
【生死の苦海(1)】 ■富山県の、のどかな住宅地のある家で 発砲事件が起きました。 発砲された家は、山口組の組員の住まいする家だと分かり、 インタビューを受けた住民は 「暴力団が近所だなんて」と恐怖に怯え、 「外出も怖い」と口にした、と報道されま…
【諸行無常(1)】 ■ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーの 離婚報道が流れました。 以前私はブログの記事に、何かの事例から、 ブラッド・ピットが家庭を大事にしている、 と書いたことがあるので、「困ったなあ」と思いました。 「五体不満足」の…
【生死の一大事(3)】 ■NHKに『映像の世紀』という番組がありました。 世界中に残されているフィルムから 20世紀のいう時代をひもといていくドキュメンタリーです。 好きな番組だったので、とある年末の一日をかけて全何巻、 見続けたことがあります。 …
【生死の一大事(2)】 「死は一瞬だから怖くない」 「肉体の苦痛がなければ、死は恐ろしくない」 という人があります。 だんだん蝕まれて激痛と闘って死ぬのはごめんだが、 ころっといけるなら、死は怖くないというのですが、 果たして死の恐怖とは、肉体…
【生死の一大事(1)】 ■「ぼーくらはみんなー、生ーきているー♪ 生きーているから、うれしぃんだー♪」 というフレーズが耳に残る、名曲「手のひらを太陽に」。 さてこの歌詞、考察してみましょう。 ■生きている、ということは、 昨日から今日、今日から明…
【財欲(3)】 昔から伝わる、ほら貝の殻を傷つけず取るための 面白い方法があります。 ほら貝をぶら下げてその下に酒を浸します。 するといい香りに誘われて、 ほら貝は殻の中からそーっと頭を出してきますが、 身をのり出しすぎると落ちるので、すんでの…
【財欲(2)】 「隣の家の奥さんは憎い。 だんなは同じ会社の同期なのに、 今では向こうの旦那がスピード出世して 給料が上がったので、ブランド品を身につけるようになって 最近ではマイホームまで購入して、悔しくて悔しくて。。。」 こんな思いをぶつけ…
■仏教で教えられる五欲 の一つに『財欲』があります。 「金がほしい」「家がほしい」「カッコいい車がほしい」 「かわいい服がほしい」と金や物を求める心です。 ■「金の切れ目は縁の切れ目」といわれますが、 私の知人で、昨年の夏にリストラにあった人があ…
【禅定(1)】 ■ナチスドイツの強制収容所として知られる、 アウシュビッツ収容所は、現在、世界遺産として保存されており、 ヨーロッパの修学旅行のコースとなっています。 ドイツ国民は敗戦後、戦勝国により、 収容所を見学させられ、その様子を 一人の女…